パワーアッテネーター 100W 凄音DX PLUS ギターアンプ用





(注:下記のレビューはあくまでも私が個人的に感じたものであり、その感じ方には個人差があることをご理解願います。
   また、個人による感じ方以外にも楽器や接続機器等、使用環境によっても大きな差が生じる点もご理解願います。)
       
<Photo :とんかつサンド>




【Marshall1959SLPの魅力を損なわないアッテネーターを求めて・・・】
今回は新たにマーシャルの100ワットアンプヘッドである1959SLPを導入する事になったのだが、この1959SLPにはマスターボリュームが無いた
め、一つのボリュームをフルアップさせないとディストーションを得ることが出来ない。

そこで、アッテネーターを購入する事になったのだが、僕が以前使っていたクルーズの製品や、ショップにて試奏時に使用したマーシャル純正の
PB100など、とにかく音質劣化が酷かった事もあり、今回は慎重に機種選びを行う事にした。
しかし、メーカー製のものはどれも一長一短で、しかも価格が異常に高いため非常に迷ってしまった。

そんな中、個人のハンドメイドによるアッテネーターに素晴らしいものがあるとの情報を発見し、これについて早速調べてみた。
そのアッテネーターは、ショップ等による販売は一切行っておらず、購入ルートはヤフオクのみで、しかも落札後の受注生産となる。
ヤフオクの落札者による評価を確認したところ、このアッテネーターに対する絶賛の評価が多数見受けられ、その製品の良さが伺えた。
実際、1959ヘッドにて使用している多くのユーザーからも評判が良いとのこと。
そこで、今回はこちらの製品を購入する事にした。
価格は税込19,800円。

ちなみに本機の特徴は以下のとおり

■減衰量(RANGE)
High:-8dB〜-∞
Low:-18dB〜-∞(音質補正モード)
Highモードではツマミ右側で音量が8dBダウンし、左へ回すほど減衰し、-∞(音量約ゼロ)まで下げることが可能
Lowモードはさらに10dBダウンし、自宅使用に最適
※サイレント出力を使うことによりさらに音量を下げることが可能

■許容入力/インピーダンス
最大100W/8Ω,16Ω対応

■音質補正
自宅使用に適したLowモード時には自動的に音質補正が有効となる
アッテネート時に失われる低音から超高音までを整え、ハイ落ち、ロー落ちの無い良質なサウンドを得ることが可能
独自の回路により超高音域まで抜ける自然な音質が特徴

■Dynamics Control
LOWモード時の音質補正の強さを無段階でコントロール可能。ツマミ中間でハイ落ち、ロー落ちの無いバランスの良いサウンドを得る事ができる
右へ回すほど低音と高音が強調され、ワイド(Wide)なドンシャリサウンドになる
左へ回すほど補正が弱くなり、アッテネーター本来の穏やかでナロー(Narrow)なサウンドになる

■TREBLE (Lowモード時の高音の強さを調整)
Bright:高音を強調
Natural:自然な高音に調整される

■スピーカー出力
SPK1:通常はこちらに1台のスピーカー(キャビネット)を接続
SPK2:Highモード時にはSPK1のパラレルアウト(並列出力)として2台目のスピーカー(キャビネット)が接続可能
     Lowモード時にはサイレント(SILENT)出力となり、さらに10dB前後音量が下げられる為、夜の使用に適している
     極小音量(-30dB〜-60dB程度)までスムーズに調節可能

■ラインアウト出力
ラインアウト出力を装備しており、ミキサーやDTM等との連携が可能(スピーカーシミュレーターは非内臓)

■スピーカーマッチング機能
Lowモード時にはアンプ側のインピーダンスに関係なく2Ω〜16Ωのスピーカー(キャビネット)が使用可能

■冷却ファン
大出力アンプのボリュームを高めで使用する際は放熱の為、ファンモーターを使用の事


以上のような内容となっている。
ちなみに僕が購入した製品には「Dynamics Control」が装備されているが、非装備なものも選択する事ができ、そちらは本機よりも3,000円安い16,8
00円となる。





【想像以上の音質に感動!】
で、実際にマーシャル1959SLPに使ってみた。

まずは「RNAGE→LOW」モードの「TREBLE→Natural」、「Dynamics Control」を中間位置で音出ししてみたが、実に自然なトーンで、高域がマスクされ
ている印象が一切ない。
音量コントロールの調整具合もスムーズで、急に音が消えたり突然大音量になったりという事も無くスムーズな調節が可能。
「Dynamics Control」については左一杯の「0」でも違和感は無く、もしかしたら一つ下のグレードの「Dynamics Control」レスでも良かったのかもしれな
い(苦笑)

次に「RNAGE」の切り替えを「HIGH」にしてみた。
本来、こちらは自宅用というよりもスタジオ練習用のレンジとなり、音質補正も掛からないのだが、こちらのモードであっても我が家の場合は十分に実
用可能な音量でコントロールする事ができ、音質的にもこちらの方が更に自然なトーンとなっている。(あ〜、、やっぱり「Dynamics Control」は不要だ
ったかも、、、(汗))

ちなみに100Wのアンプをフルアップで使用する場合は本体内の電動ファンを回す事を推奨されている。
この場合、ACアダプターと背面のON/OFFスイッチによる強制空冷式となるため、常にファンの音がかすかに聞こえるが、演奏中はスピーカーからの
音により、ファンの音が気になる事は無い。

それにしてもこのアッテネーター、まるで1959SLP用にセッティングされているのかと思えるぐらい相性が良く、仮に人生で初めて使うアッテネータがこ
れだとした場合、そもそもアッテネーターによって音質が劣化してしまう現象がある事すら気が付かないと思えるレベルだ。
アッテネーター使用による高域の籠り感は殆ど感じられず、低域の不自然な痩せもまた感じられない。
マスターボリューム付きのDSL100Hでのトレブリー感と低域の量感と比較しても違和感は無い。

雑誌やネット等で宣伝・販売されている訳ではなく、知る人ぞ知るアッテネーターではあるが、これぞ究極のアッテネーターではないだろうか?
(記:2015年3月30日 )


ギター関係のトップへ

サイトトップへ