デロンギ 全自動エスプレッソマシン マグニフィカ

DeLonghi EAM1000BJA MAGNIFICA





(2011年10月19日内容更新)


<Photo :とんかつサンド>



【エスプレッソ消費量の増加と妻の要望に対応できるものを求めて】
 カフェポッド専用機のPD-1からエスプレッソの世界へ一歩足を踏み入れた後、パウダー専用機のBAR14Nやコーヒー豆グラインダーを購入したりと一気にエスプ
レッソ道を突き進み、挙句の果てにはコーヒー豆の自家焙煎まで始めてしまった。
しかも自家焙煎の豆の場合、1杯あたりの単価がカフェポッドに比べて約14分の1の出費で済んでしまう(カフェポッド→約50円/杯:自家焙煎豆→約3.5円/杯)こ
ともあり、以前に比べて飲む量が増加している。
飲み始めた頃は二人合わせて1日に2〜3杯程度であったのに対し、最近では最低でも1日に4杯〜5杯、休日には10杯を超えることも珍しくない。
いくらエスプレッソを抽出する過程が楽しいとは言っても、さすがに5杯を越えると準備や片付けが面倒になってくる。
また、僕は手動式のエスプレッソマシンを使っていつでもエスプレッソを淹れる事はできるが、僕の妻はエスプレッソマシンを使うことができないため、僕が家にいな
い時にはエスプレッソが飲みたくても飲めないという不満も出てきている。
(淹れ方を何度も教えたのだが、難しくてできないと言う。)
面倒な前準備や片付けの手間が掛からず、不器用な嫁でも挽きたてのエスプレッソを簡単に淹れる事ができるもの、、、、、。
これらの要求を満たすものは「あれ」しかない、、、、。
そう、全自動式エスプレッソマシンである。

全自動エスプレッソマシンは色々とあるが、現時点ではデロンギのEAM1000の人気が高い様子で、実際に僕も以前からこいつに目をつけていた。
 ところで、過去に僕が書いたPD-1のレビューページを読んだことがある方は「はぁ?あんた何言ってるの?」という状態になっていると思う(笑)
そう、僕はPD-1のレビューページにて、「デロンギのEAM1000BJは構造上、ストックした豆が劣化してしまうからPD-1の方が良い。」みたいなことを書いていた。
ところが今度はEAM1000BJを持ち上げる??  いや、決して以前の意見を否定する訳ではない。
マシン上部に焙煎済の豆を密封されずに常温のままストックしておく構造がこのマシンの欠点であることは確かである。
しかし、それは焙煎日が不明な市販の焙煎済豆を使用した場合にあてはまるものであり、自家焙煎された豆、それも焙煎から10日目くらいまでのものにはあては
まらない。
というのも、コーヒー豆は焙煎をしてから10日間くらいまでは常温に置くことにより熟成が進み、味が豊かになっていく。
このあたりの日数に関しては気温や湿度、焙煎加減や焙煎方法などで違いはあるが、僕の環境では概ね5日〜10日目あたりに味のピークを迎える印象。
ということは、焙煎後10日以内くらいの豆であれば、1日〜2日間で消費するくらいの豆をマシン本体内にストックしておいても特に問題は無いという訳である。


【これは全自動ドリップコーヒーメーカーではなく、全自動エスプレッソマシンだ!】
 さて、実際に使っている人たちの評価を調べるべくネットを検索してみるが、その殆どが「買いました!超便利です!とても美味しいです!」程度の情報しかな
く、深く掘り下げたインプレサイトやブログは見つけられなかった。(ていうか、それが普通でここが異常?)
更に気がついたのは、このEAM1000BJAを全自動エスプレッソマシンではなく、全自動ドリップコーヒーメーカーとして販売しているショップや購入しているユーザ
ーも多く存在していたということ。
これは何人かのユーザー達の感想や評価からも伺えるが、ネット上にアップされている動画からも判る。
その多くが、大き目のマグカップになみなみと注いでいる画像や動画が多い。
実は僕も10年ほど前に初めてエスプレッソマシンを購入した時には、普通のドリップコーヒーメーカーの感覚で購入していた。
その時は説明書に従って淹れると妙に濃くて少量のコーヒーしか抽出されないことに違和感を感じ、強引に100cc以上も抽出していた。
ところが、エスプレッソは一人分(粉量約8〜10g時)で30ccを超える量を抽出されてしまうと、雑味やエグ味が増加してしまうことがある。
この場合、抽出そのものは30cc程度で止め、後からお湯を90〜100cc程度加えてアメリカーノにした方が好ましい。

ということで、全自動ドリップコーヒーメーカーを購入するつもりでこのページに辿り着いた方は、もう一度エスプレッソとドリップコーヒーの違いについてよく調べてみ
てほしい。
以上、随分と話が反れてしまったが、結局僕はこのEAM1000BJAをポチってしまった。


【初めて使う際の儀式について】
早速箱を開け、本体を取り出そうとしてみるが意外に重く、以前買ったホームシアター用のスーパーウーハーを箱から取り出す時の事を思い出してしまった。
後で調べたら本体重量が10kgもあるので、腰が弱い方は取り出し時に腰を痛めないように注意してほしい。

さて、先ずはいつものとおりに取扱説明書をじっくりと読んでみると、初めて使用する前にはいくつかの儀式を行なわなければいけないようだ。
とりあえず水タンクを軽く洗浄し、MAXラインまで水を入れて本体にセットするが、この時に、奥までしっかりとタンクをセットしないと後になってエラーランプが点滅して
動作が停止してしまうので注意すること。また、この段階では電源をコンセントに挿してはいけない。

  次に本体内のエア抜きを行なう。
まず電源オフ&コンセントが抜けていることを確認し、スチームノブが「OFF」側いっぱいに回っていることを確認した後、電源をコンセントに挿し込む。
そしてここからがポイントなのだが、適当なマグカップやミルクピッチャー等を用意し、スチームノズルを挿し込んでおく。
そして電源スイッチをONにして30秒以内にスチームノブを「ON」側いっぱいに回すと、本体から軽快なリズムが鳴り響き、エア抜きが始まる。
この時に発せられるノック音がかなりご機嫌なリズムで、思わず首が前後に動き出してしまった(苦笑)
この演奏(?)が20〜30秒ほど続いた後、スチームノズルからお湯が排出される。
お湯が30cc程度になったらスチームノブを「OFF」に回すと抽出口から内部洗浄のお湯が排出され、やがてマシンが停止して抽出準備OKとなる。

しかしこれでおしまいではなく、次は抽出に使用する水の硬度設定を行なわなくてはいけない。
これは、抽出頻度と水の硬度から除石灰作業を行なうための警告ランプを表示させるタイミングを設定させるもので、その為の試験紙が1枚付属している。
この試験紙を抽出に使う水に1秒ほど浸し、1分後の色の変化から硬度レベルを判断する。
試験紙は4つのブロックに別れ、ピンク色に変化したブロック数を本体に入力するのだが、我が家では4つ全てが緑色でピンク色はひとつも無く全くの無反応。
しかし「0」という設定は無いので仕方なく「1」に設定をした。
尚、この硬度チェッカーは除石灰剤の箱の横に絆創膏のように貼り付けてあるので、間違って箱ごと捨ててしまわないように注意すること。
以上の作業を終えてようやく初めて使う前の儀式が完了となる。



↑ダンボールは結構でかいです。



↑本体、計量スプーン(本体に収納)、クリーニングブラシ、取説、日本語シール、除石灰剤1本
 水硬度チェッカー(1枚)、お試しコーヒー豆(250g×2)引き換えハガキ、クイックリファレンスシート
 などが同梱されている。



↑とりあえずバラしてみた。
 本体には「Made in Italy」と書かれたシールが貼ってある。




【意外と苦労したマイベストセッティング】
このEAM1000BJAは3つの調整項目の組み合わせによって抽出時の設定を決める。
それは豆の挽き具合、豆の量、抽出量の3つで、豆の挽き具合は極細挽き〜粗引きまでの7段階、抽出量はシングルで20cc〜180cc、豆の量は7g〜11gとなって
いる。
当然、僕はエスプレッソとしての設定狙いであったので、挽き具合を「1」、抽出量を30cc(これはボリュームの位置を適当に合わせる。)、豆の量はちょい多目の9〜
10gあたりにセットしてみた。

 さて、豆もストッカーに入れ、いよいよファーストショットということで1杯抽出ボタンを押してみる。
すると「グルルルルルル〜!」というグラインダーの音が鳴り響きしばらくすると抽出が始まる。
 ところが、10秒も経たないうちに30ccに達したエスプレッソ抽出液はクレマも殆ど無く、色も明らかに薄い!何故??豆の量が少なかったのか??
今度は豆の量を最大にしてみるが、結果はあまり変化なし。
やはり全自動マシンでは、マニュアル抽出したエスプレッソには遠く及ばないのか??

 確かに取説には「初めて本製品をお使いになるときは、4〜5杯分のテスト抽出をしてからお使いください。」とは書いてあるが、それにしてもおかしい。
いや待て、ここは一旦冷静になり、ひとつひとつ原因を探っていくことにしよう。

まず、マニュアル式のエスプレッソマシンの場合で抽出が薄くなる原因は、挽き方が粗いか、粉量が少ないか、タンピングが弱すぎるか全くしないかということになる。
しかし、このどれにも該当しないのが不思議なのだ。
ということは、このマシンの構造に何かヒントがあるのかもしれないと思い、抽出ユニットを取り出してみる。
すると、こいつのフィルターは通常のカップ型のものとは異なり、注射器のシリンダーとピストンのような構造をしている。
つまり、注射器のピストンを若干引いた状態にできる円柱状の窪みの中にコーヒー粉を押し込む構造になっている。
ということは、この状態でコーヒー粉が細かすぎてフィルターが目詰まりを起こした場合、圧の逃げ場を失ったお湯はどこへ行くのか?
そう、ピストンとシリンダーとの境目である。
つまりコーヒー粉の間を通らずに、フィルター(ピストン)外周の隙間からお湯だけが通過してしまったことが原因ではないかと思いついた。

特に焙煎から日の経っていない新鮮な豆を挽いた場合、古い豆よりも粉そのものに粘りがあるために、あまり細かく挽いてしまうと抽出時の抵抗が大きくなりやすい。
そう直感した僕は、さっそく挽き目の目盛りを一気に「4」にまで下げて抽出してみたところ、見事に予感は的中。
今度はクレマたっぷりの濃厚なエスプレッソが抽出された。
しかし、よ〜〜〜〜〜く取説を読み返してみたところ、豆の挽き目の目盛りについて「通常は4のままで良いですが、加減で調整して下さい。」と書いてあった(苦笑)

抽出セッティングが見事に決まったEAM1000BJAが搾り出すエスプレッソは、想像以上に素晴らしいショットを見せてくれる。
というよりも、僕がBAR14Nを駆使して淹れたエスプレッソよりも見事なショットを決めてくれるのだ。(苦笑)
クリーミーでぶ厚いクレマがしっかりと立ち、抽出量も30ccぴったりで(抽出量はボリュームの加減でどうにでもなるのだが、、、。)味ももちろん文句なし。
これは僕の想像を遥かに上回る嬉しい誤算だ。(いや、きっと僕が焙煎した豆も良いに違いない、、、。)

尚、上記の設定のまま2杯抽出ボタンを押すと、ぴったり60ccが抽出される。

また、エスプレッソは30cc(2人分は60cc)を抽出する際にかける時間は20〜30秒が最適とされている。
マニュアル式のエスプレッソマシンの場合、1杯用と2杯同時用とではフィルターのメッシュ部の面積が異なっており、1杯用(30cc)と2杯用(60cc)のどちらでも概ね同
じ抽出時間になるように調整されている。
しかし、EAM1000BJAでは構造上、フィルターメッシュの面積は1杯用も2杯用も同じである。
そのため、2杯用の抽出時間は約20秒程度であるが、1杯用抽出時は約半分の10〜15秒程度で抽出される。
だが勿論、味的には全く問題は無いばかりか、僕がマニュアル機で30秒かけて抽出したものよりも見事なショットを決めるから何とも複雑な心境だ(苦笑)



↑30ccを抽出中。
 ちなみにこの写真は抽出開始直後のもので、エスプレッソ液そのものはカップ底の1〜2ミリの黒い
 部分しかない。そこから上の茶色い部分は全て泡(クレマ)なのだ。



↑30ccの抽出完了。クレマが60ccラインにまで届くほど、たっぷりと立っています。



↑僕がBAR14Nで抽出したものよりも素晴らしいショット!.....orz
 この状態でグラニュー糖を落とすと一旦クレマの上に浮き、5〜6秒後にすぅっと沈む。


【スチーム性能はどうなのよ?】
 エスプレッソマシンにおいて最も重要なエスプレッソ抽出に関しては合格点であることは判った。
となると次はスチーム性能はどうなのよ?ってことで、スチーム性能を検証するためにスチームドミルクを作ってみることにした。
マシンが抽出スタンバイOKの状態でスチームボタンを押す。
すると20〜30秒ほどスチームランプが点滅した後、やがて点灯に変わりスチーム準備OKになる。

このスチームノズルは多くの家庭用エスプレッソマシンがそうであるように、誰にでも簡単にカプチーノ用のふわふわフォームドミルクをつくれるようにするためのミル
クフロスターがノズルに被せられている。
しかし、このフロスターを装着した状態では、ラテアートに適したサラサラな状態のスチームミルクを作り出すのにはかえって邪魔になる。
そのため、僕はこのフロスターは取り外して、ノズルを剥き出しにした状態で使うことにした。
こうすることにより、ノズルの微妙な挿し込み加減によって自由なスチーミングが可能となるが、狙い通りのスチームミルクを作り出すためにはある程度の経験と勘
が要求される。

またフロスターを外すことにより、スチーム使用後のお手入れがグンと楽になるというメリットもある。
フロスターを装着した状態で使用した場合には、フロスターを取り外して洗う必要があるのだが、フロスターを外した状態で使用した場合には、濡れ布巾やティッシュ
などでノズルを拭き、水の入ったマグカップにノズルを浸けたままスチーミングを数秒間行うか、お湯出しをすればOKだ。

注意:フロスターを外してノズルを剥き出しにした状態でスチーミングを行う場合、必ずノズルが根元までしっかりと挿し込まれている事、目詰まりが無い事を確認して
    下さい。
    挿し込みが緩んでいたり、目詰まりしているとノズルが飛び出して危険です。
    (※フロスターを外した状態でのスチーミングはメーカーの取説には記載されていない方法ですので、あくまでも自己責任でお願い致します。)


  では、実際にスチームミルクを作ってみよう。
先ずは適当なマグカップ(ミルクは入れない)にノズルを挿し込み、ゆっくりとスチームノブを「ON」側へ回す。
この時、一気に「ON」に回してしまうと勢い良く熱湯が飛び出し、火傷の恐れがあるので注意が必要。
約5秒間ほど熱湯が出た後にやがてお湯からスチームに変わるのだが、やはりPD-1と比較するとスチームの出方が弱い。
そのパワーはPD-1の約半分程度だろうか?というよりも、やはりPD-1のスチームがこのクラスの中では強力すぎるのだろう。
ちなみにEAM1000BJAにおいて、水温9℃の牛乳が63℃に達するまでの時間は40〜45秒程度。

【訂正】
(下記の2010年1月16日追加情報にも書いてあるとおり、PD-1と比較してスチームパワーが大きく劣るのは、僕のマシンが新品時からスチームに難を抱えていた可能
性がありました。修理後のスチームパワーはPD-1よりも若干弱い程度に感じられます。また、スチームの持続力はドライボイラーを採用しているPD-1の方が勝っていま
す。)


さて、一旦スチームノブを「OFF」にし、今度はミルクが入ったミルクピッチャーにノズルを挿し込み、再度スチームノブを一気に「ON」側へ回すと「チュルチュル・・・」
という音と共にミルクが撹拌されていく。
ミルクピッチャーが触れなくなる程度が出来上がりの合図なのだが、やはりそこに達するまでの時間はPD-1に比べて若干遅い。
しかし、ノズルの先端形状やパワーがBAR14Nよりは強いこともあり、ラテアート等にも対応できるレベルには達している。
ただ、ノズルと本体側面が少々近すぎる感があり、ミルクピッチャーを挿し込むと若干窮屈な感じになってしまうので、もう少し離して欲しかった。
でも、まあ一応はスチーム性能も合格点といったところだろうか。

ちなみにスチームを使った直後に再度エスプレッソ抽出をしようとすると、カップマークが点滅して抽出ができなくなる。
これはボイラー内の温度が上がり過ぎている事が原因であり、この場合はスチームノズルからお湯を4〜5秒程度出す事で元のスタンバイ状態に戻る。


↑スチームノズル。
 これは誰にでも簡単にふわふわミルクを作り出せるようにするためのフロスターを装着した状態。



↑こちらはフロスターを外した状態。
 ラテアートにはこの状態で自らスチームコントロールをした方が良い。
 ただし出来上がり具合は経験と勘に大きく左右される。
 また、フロスターを装着した状態に比べて使用後のお手入れも大幅にラクになる。
(注:ノズルの挿し込みが緩んでいたり、目詰まりしているとノズルが外れて飛び出す事があるので注意して下さい。
 フロスターを外しての使用は自己責任でお願いします。)



↑とりあえずスチーム能力的にはラテアートにも使えそう。
 

【メンテナンスは簡単だけど・・・】
さて、エスプレッソの抽出を終えて電源を落とす場合、その日の内にまだ使うのであればそのまま電源を落とすだけで良い。
すると自動的に湯通しが始まり、最後に電源が切れる。
しかしその日の最後に電源を落とした後には、本体前面のフロントドアを開けて、トレイと給水タンク、カス入れを引き出す。
そして豆カス入れにたまった抽出カスとトレイに溜まった水を捨てて水洗いをする。(ただし、カス入れと水受けは随時いっぱいになった時点で捨てる。)
また、抽出ユニットも取り外して流水洗いをする。(これは1日の最後に行う。)
この片付けに掛かる手間はそれ程大変なものではなく、マニュアル式のエスプレッソマシンならば毎回の使用後ごとに行う程度のメンテを、1日の最後にまとめて一回
だけ行う感覚だと思う。

ただし一つだけ気になったのは、取説を見てもグラインダー部に関するメンテ方法が一切記載されていないこと。
普通のグラインダーは、1日ごとかあるいは1週間に一度は刃の部分をバラして掃除するように取説に書かれているし、実際僕もKG364Jのグラインダーでは掃除を行
っている。
しかしこのEAM1000BJAでは構造上、刃をバラせるようにはなっていない。
(厳密にはネジ類を外す事によりバラせるようにも見えるが、恐らく保障対象外となってしまうと思われる。)
それとも構造的に汚れにくい設計になっているのだろうか?日頃、グラインダーの刃をバラして掃除をしていた事が癖になっている僕からすると、ちょっとこの点が気に
なった。


【最後に・・・】
全自動ということもあり、買う前にはエスプレッソの抽出具合やスチーム性能などを含め色々と不安もあった。ところが想像以上に素晴らしいショットやラテアートにも使
えるスチーム能力など予想以上の完成度であった。
また、導入翌日の昼間、僕が不在の間に妻がアイスラテやアメリカーノなどを作って飲んだらしく、とても簡単で美味しかったと大変喜んでいた。

しかし強いて難点を挙げるとすれば、やはり価格が高価であることと、豆をストックするホッパーに密閉性がないところだろうか?
特に焙煎日が判らない市販のコーヒー豆(それも深煎り豆は特に)を使用する場合は、常温のまま放置するだけで急速に劣化していくことを忘れてはいけない。
だから僕としては自ら焙煎をした豆か、それが無理ならばせめてお店で購入直前に焙煎をした新鮮な豆を使って欲しいと思う。

以上、今後また何か新たな発見がありましたら後日にあらためて追記していく予定です。
(記:2009年1月15日)



↑パウダー抽出をする場合はここから粉を入れます。
 奥には計量スプーンが収まります。
 右側の金属板の部分はカップウォーマーになっています。



↑水タンクには1.8リットルの水が入ります。



↑本体上部には豆が200gまでストックできます。
 手前の部分がグラインダー(ミル)になっており、7段階の調整が可能です。
 (僕のグラインド設定値は3〜4)
 また、ユーザーによってメンテナンスが出来るようにはなっていない。



↑まん中に見えるグレーのパーツが抽出ユニット。



↑本体内を下から見上げると、コーヒー粉をタンピングするためのタンパー兼シャワーヘッドが見えます。
 その左側に見える穴から挽かれた豆粉が抽出ユニットへ落ちてきます。



↑抽出ユニットを上から見た状態。
 上面右側の「つ」字型のパーツが抽出後の豆カスをカス入れに押し出す



↑抽出時には、このようにフィルターが下り、この部分に粉が詰め込まれる。
 注射器のピストンとシリンダーみたいな構造になっている。
 


↑抽出し終えた豆カスは、自動的にカス入れへ集められます。



↑全体がプラパーツで構成されているので、高級感はあまり感じられない。



↑正面コントロールパネル部。
 僕のベストセッティングは写真のとおり。
 


↑とうとうこんな状態に(爆!)


<↓2009年1月24日追加情報↓>
EAM1000BJAに付属されていたお試しコーヒー豆引き換えハガキを出し、その1週間後に荷物が届いた。
送られた豆はイタリア・ムセッティ社のロッサ(250g:市販価格1,050円)とクレミッシモ(250g:市販価格1,208円)の2袋。
賞味期限は2010.03.25となっていたのだが、いったい何時焙煎されたのだろうか、、、?

↑届いた豆は粉にはなっておらず、豆のままのもの。


<↓2009年1月25日追加情報↓>
実はこの機種によって作られたカプチーノについて、ちょっと温度が低いのでは?という疑問がネット上の所々で見られる。
そのため、キッチン温度計を入手して実験をしてみたところ、実に興味深い結果が判明した。
この場では長くなってしまうので、詳細は「カプチーノの温度について」のページを見て欲しい。
(ページ中盤の<2009年1月25日追加情報>から下がEAM1000BJAによる検証特集になっている。)


<↓2009年1月27日追加情報↓>
今日は、先日届いたお試しコーヒー豆のムセッティ・クレミッシモを使ってカプチーノを淹れてみた。
実に半年以上ぶりの大手メーカー製の市販焙煎豆である。
ところが、まず袋を開封して驚いた。コーヒー豆特有の良い香りが殆どせず、古い豆特有の脂っぽい匂いしかしない。
そして早速カプチーノにして飲んでみるが、、、。
僕が自家焙煎した豆を10点満点として比較すると下記のような評価になる。

アロマ→2点
コク→3点
甘み→3点
苦味→3点

以上、かなり辛口な評価になっているが、決して大袈裟ではなく正直言って"不味い"。
あまり味にうるさくないウチの奥さんにも飲ませたが、目を丸くして「何これ!?味に深みが全く無い、浅〜〜い味だ!」と言って驚いていた。
まだ240gは残っているが、また飲む気にはなれない。う〜〜〜ん、困った。
今度はクレミッシモよりも若干深煎りのロッサを試してみようか?

(↑に引き続き・・)
一応、アイスラテにして飲んでみた。
カプチーノよりはマシになったが、味の浅さ(薄さ?)は変わらない印象。
何て言うんだろう?いつもの豆が鉄筋コンクリートの壁だとしたら、クレミッシモはプレハブの壁みたいな?
これはコクの無さが味の厚みに大きく関係しているのだろう。
クレマはそこそこ(6mmくらい)立つんだけどね(笑)
でも捨てるわけにはいかないからアイスラテにして飲みきる事にしよう。


(更に↑に引き続き・・・)
今度はロッサを開封してみた。
やはりコーヒーの香りは全くせず、何故かゴマ油の臭いがした。味もクレミッシモと同じような感じ。
これならば、以前にBAR14Nのおまけとして送られてきたムセッティ・エボリューションの缶入りパウダーの方が美味しかったような気がする。
あの時は缶を開けた途端にチョコレートのような香りがしていた。もしくはカルディから購入していたカフェポッドの方が断然美味しいと思う。
以上、ムセッティのクレミッシモとロッサは、挽きたてのエスプレッソが必ずしも美味しい訳ではないということを教えてくれた貴重なお豆達でした。


<↓2009年5月6日追加情報↓>
2009年1月に購入してから約4ヶ月間、毎日3〜6杯のペースで使用し続けてきた。しかし、新品時には抽出ユニットの摺動部分にたっぷりと塗られていたグリスが、
毎日のお手入れによってすっかりと流れ落ちてしまった。そこでホームセンターにて食品機械用フードグリースを購入してユニットの摺動部分にグリスアップを施した。
ちなみに価格は、写真のもので700円程度であった。


↑これが食品機械用フードグリース。  これ一本あれば充分足りそうだ(爆)


【↓2009年12月21日追加情報↓】
このEAM1000BJAを購入してから間もなく1年が過ぎようとしている。
毎日欠かさず3〜6杯程度の抽出をしているが、今のところは故障も無く至って快調そのものである。また、除石灰剤の使用警告灯も今のところは点灯していない。
但し、2009年5月6日の追加情報にも書いたように、定期的に抽出ユニットの摺動部分やシリンダー内面などにグリスアップを施している。

また、以前から指摘しているようにこのマシンは構造上、豆タンク内のコーヒー豆が空気にさらされてしまうので、出来る限り豆タンク内には豆を溜めないようにして
いる。
つまり、飲みたい時に抽出する量に合わせてその都度コーヒー豆をタンクに投入しているのだ。
しかし、それでもコーヒーミル内には約0.5杯分くらいの豆と挽かれた粉が残ってしまう。そのため、数時間(約半日以上?)ぶりに抽出する一杯目はやはり香りが若
干弱く、クレマの立ち具合も気持ち少ない。だが、それでもコーヒー豆そのものが焙煎から1週間以内のものなので、その辺りのチェーン店で売っているコーヒー粉末
を使用するよりは断然新鮮で美味しいんですけどね(苦笑)


【↓2010年1月10日追加情報↓】
(訂正)
上記で、BAR14のスチームはラテアートに適していないと言う表現をしていましたが、スチーミング中にフロスター全体をミルクに沈み込ませることにより、フォームド具
合を調節できることが判りました。ただし、フロスターが取り外せる機種に比べて若干のコツが必要なことは確かです。


【↓2010年1月16日追加情報↓】
EAM1000BJAを購入してから1年が経過したのだが、実は昨年末のクリスマス後あたりからスチームの調子があまり良くなかった。
というのも、1杯目のカプチーノを作り終えた直後にもう1杯続けてカプチーノを作ろうとした場合、1杯目のスチーミングの圧力を一旦開放し、2杯目のエスプレッソを抽出
した後に2回目のスチーミングを行おうとしてもスチームの威力がとても弱くなってしまうのだ。
正月休み中は様子を見ながら使っていたのだが、休み明けにはとうとう一発目のスチームも弱くなってしまった。

早速デロンギのサービスへ電話をしてみると、やはりスチーム関係の故障の可能性が高いとのこと。
しかし、こいつを買ってから既に1年と1ヵ月が過ぎていたのだが、それにも関わらずサービスの女性オペレータは「あ、全然大丈夫ですよ。」ということで、無償対応して
くれるとのこと。しかもデロンギ側から僕の家にまで品物を引き取りに来てくれると言う。

ということでEAM1000BJAを修理に出し、そして6日後に返送されてきた。
同封されていた修理明細書には「スチームタップの不具合により交換」と書かれていた。実際にマシン内部を見てみると、スチームとは無関係であるはずの抽出ユニッ
トも明らかに新品に換わっていた。
(抽出ユニットのある場所にあった大きな傷が無く、全てがピカピカになっていた事から断定)

で、実際にカプチーノを作るべくスチームをONにし、スチームランプが準備中の点滅からOKサインの点灯に変わった後に空スチーミングしてみると・・・。
んん?????あれ?????、、、、、スチームが以前(正常時)よりも強い???
しかも以前は結構重めであったスチームボリュームノブが軽い???
もしかして、新品時からおかしかったのか??
上記のレビューでは、EAM1000BJAのスチームパワーはPD-1の半分程度の威力と書いていたが、修理後のスチームパワーはPD-1よりも若干弱い程度に感じられる。
となると、やはり僕のEAM1000BJAは新品時からスチーム部に難を抱えていた可能性が高い(苦笑)

何はともあれマシンが直って良かったのだが、今回はそれより何よりデロンギのアフターフォローの対応の良さに驚かされた。
保証が切れているのに無償で対応し、しかも修理品もデロンギ側から引き取りに来てくれて、修理されたマシンは故障部以外のパーツも新品に換わっていた。
更にマシンの内外部もピッカピカに清掃されていた。
ここ数年、メーカー対応でこれほどまでに気持ちの良い対応をされた覚えがない。
(しかも電話対応してくれたお姉さんは、若くて明るくてキレイな声だったというのはここだけのはなし・・・。)


【↓2010年6月20日追加情報↓】
EAM1000BJAを購入してから、毎日3〜5杯のペースで使い続けてきた。
今年の頭(昨年末?)にスチームが故障した以外は特にトラブルもなく大きな問題は発生していないのだが、ここ最近になって豆の挽き具合に変化が出てきた。
というのも、本機を購入してからグラインダーの目盛りは4〜5に設定して使っていたのだが、最近になって抽出時間が若干速くなり、抽出されるエスプレッソも緩い感じ
になってきた。
グラインダーの刃が磨耗してきたのかどうかは不明だが、グラインダーの目盛りを2〜3に設定することで以前と同じハチミツとろぉ〜〜り状態に戻った。


【↓2010年10月17日追加情報↓】
この全自動マシンを使い続けて1年9ヶ月が経過しているが、少し前から除石灰ランプが点灯し続けていたので、いよいよ除石灰作業を行う事にした。
作業を行う為には、購入時に同梱されていた除石灰液を使用する。
水タンクに水と除石灰液(見た目は普通の水のよう)を混ぜ、本体を除石灰モードにしてノズルからお湯を排出させる。
本来ならばここで石灰分を含んだお湯が排出されるところなのだろうが、元々僕の住む地域の水道水には石灰分の含有率が少ないこともあり、全く透明な普通のお湯
が排出された。
(そもそも初期設定時の水硬度測定の時も、全く試験紙が反応しなかったほど)
少々拍子抜けな感じであったが、まあ全くやらないよりは良いのだろうと自分を納得させて作業を終えた(苦笑)


【↓2011年9月13日追加情報↓】
2009年1月に本機を購入し、ほぼ毎日のペースで使い続けてきた。
ところが1〜2週間ほど前からおかしな症状が出るようになった。

その症状とは、エスプレッソを一杯分抽出し終え、そのままスタンバイ状態のまま1〜2分ほど放置しておくと、勝手に2杯抽出スイッチがONになり
グラインダー回転から抽出までが行われてしまうというものであった。
その後、必要な抽出を終えた時点で電源を落としていたので特に大きな問題は無かったのだが、先週末にはとうとう電源が入らなくなってしまった。
デロンギ社に修理費を確認すると、送料込みでおおよそ2万円ほど掛かるらしい。
最新型が実売価格で43,000円程度で購入できるのに対し、旧型機に2万円もの修理費は少々きつい。
ということで、とりあえず今回は修理をせずに、しばらくはマニュアル機であるBAR14Nを使っていくことにした。


【↓2011年10月19日追加情報↓】
上にも書いたように本機が壊れてしまったため、約1ヶ月間ほどデロンギのBAR14Nを使用してきた。
このBAR14N、エスプレッソの抽出そのものには特に不満は無いのだが、スチームが水っぽいために、カフェラテを作る際にどうしてもスチームミルク
が薄くなってしまう。
また、スチームノズルの形状も少々気に入らない。
ということで、ここは思い切って本格的なエスプレッソマシンを購入することにした。→詳細はこちら


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