エスプレッソとは?





【エスプレッソとは?】
 エスプレッソに関して言うと、僕たちの住む日本と言う国はとても不思議な国であると思う。
というのも、果たして本当にエスプレッソが普及しているのか、していないのかがよく分からないからだ。

コンビニやスーパーに行けば、商品名に「エスプレッソ」と表示された商品は数多く存在している。
それらは缶コーヒーであったり、チルドカップ入り飲料であったり、あるいは粉末のインスタントだったりする。
また、街にはスターバックスをはじめとする、エスプレッソのバリエーションメニューをメインに販売しているチェーン店も数多く存在し、多くの客で賑っている。
しかしこれらの商品をよく買って飲んでいる僕の周りの知人たちに、エスプレッソって何?と尋ねてもまず正しい答えは帰ってこない。
また、中にはエスプレッソとカプチーノの違いすら分からない人もいる。
例えばドリンクバーの全自動エスプレッソマシンを使用し、本当はカプチーノを飲みたかったのに勘違いしてエスプレッソを選択した結果、大き目のカップの
底にエスプレッソが少量しか注がれないままマシンが停止してしまうと「何これ?これだけしか出てこないよ?壊れてるの?」とまで言い出す始末。

 いつも不思議に感じている事として、殆どの大型家電店には様々なエスプレッソマシンが展示・販売されているのに対し、大手スーパーのコーヒー豆売り
場にエスプレッソマシン用の豆やパウダー(深煎りの極細挽き)が陳列されている事は殆ど無い。
(そもそもスーパー等で主に取り扱う国内大手メーカーでのエスプレッソ用豆のラインナップが極端に少ない。)
これらは、コンビニやスーパーに溢れている「エスプレッソ風」商品の普及が本当のエスプレッソの普及を妨げているとも考えられるのではないだろうか?

エスプレッソとは、深煎りの微細に挽いたコーヒー豆をエスプレッソマシンという専用の機器によって高い圧力を掛けて抽出したもの。
エスプレッソ1杯分の基本抽出量は25cc〜30cc程度となっており、コーヒーカップにたっぷりと注がれたドリップコーヒーの感覚からすると想像以上に少ない
もの。(30cc=大さじ2杯分)
これにたっぷりの砂糖を入れて飲むのが本場イタリア流。
新鮮なコーヒー豆によって抽出されたエスプレッソ・ソロは、上質なビターチョコレートのような濃厚な香りと味わいがある。
飲み方としては、一般的なドリップコーヒーのように飲んで味わうという感覚ではなく、濃厚な液体を口の中で舌にからませて味わうと言った方が正しいと思う。

このエスプレッソに、スチームによって適度に泡立てたフォームドミルクをカップに注いだものがカプチーノとなり、イタリアでは主に朝食時に飲まれ、昼以降に
飲む事は殆ど無いらしい。
ちなみに日本では時間と状況に関係無くカプチーノは飲まれているが、イタリアで夕食を食べ終わった直後にカプチーノを飲む事は、その食事に満足できなか
ったという意味になり、マナー的に好ましくないそうだ。

上記のイタリア式に対して必ずと言っていいほどミルクを混ぜるのがシアトル式。
日本では、シアトル式の代表ともいえるスターバックスなどのラテ系メニューの人気が高い点から見ても、シアトル式の方が受け入れられていると思われる。

 カフェラテとは、30ccのエスプレッソに、ごく軽めに泡立てたスチームドミルク約100〜130ccを混ぜたもの。
また、カフェラテやカプチーノの表面にハートや葉っぱなどの模様を描くことをラテアートといい、適度にスチーミングしたミルクを高度な技術によりエスプレッソに
注ぐことで模様を描いていく。
上記のものに、爪楊枝のような道具を用いてさらに細かい絵を描いたものがデザインカプチーノとなる。

ちなみにエスプレッソのバリエーションメニューの数々(カフェラテ、カプチーノ、アイスラテ等、、、)は、全て基本的に約30cc前後のエスプレッソ・ソロを元に作られ
ている。


↑これがエスプレッソ・ソロであり、全てのバリエーションメニューの元となる。

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