Ai AF Nikkor 50mm F1.4D


室内での子供&ペットのノーフラッシュ撮影に最適??





このレンズは現在ニコンよりリリースされているAFレンズの中でも最も明るいレンズです。
画質に関しては単焦点らしい解像感と色のりで文句なく、絞りを開けることによりズームでは
得る事のできないボケ味も魅力。それでいて実売価格も3万円以下と安い。
数多く存在するニッコールレンズの中でもとても評判の良いレンズでもあります。
と、上記の文章だけを見ると全く欠点など無く完璧のように思えますが、用途を間違えると
期待外れな思いをしてしまう事もあるので注意が必要です。

よく、某情報系掲示板などに「室内での子供&ペットの撮影に最適なレンズは?」という
質問に対し、必ずと言って良いくらいこのレンズが推薦候補に挙がります。理由は開放F値が
1.4と明るいために、ノーフラッシュでもシャッター速度が稼げるからと言う事のようです。
しかし、実際に使ってみての感想から言わせていただきますと、上記の使い方では必ずしも
お勧めとは言い切れないという感じです。
まず、このレンズの特徴として、絞り開放〜2.0あたりまでは被写界深度の浅さも影響して
か、写りが甘くなります。F=2.0あたりから写りにキレが出てくるのですが、今度はシャター
速度が遅くなり、動き回る子供やペットを写すと被写体ブレが出てきます。また、それでも被
写界深度が浅めなので、どこかにピントを合わせるとどうしてもその前後がボケ気味になります。
スナップ的に使おうとするとどうしても絞りはF=4.0以上に設定する必要があり、そうなると
このレンズの開放値の明るさの意味が無くなる事になります。では「室内での子供&ペットの撮影に
最適なレンズは?」の問いに対する答えは?となると僕としては「レンズはキットレンズの
ままで、SB−600やSB−800等の外付けスピードライトを組み合わせてバウンス撮影をす
る。」というのが僕なりの答えです。(この点に関する詳細はスピードライトのページにて解
説)ただ、状況によってはスピードライトが使えない状況もあると思います。そんな場合にこそ
この明るさは最大の武器になりますけどね(笑)
(記:2007年12月18日)




↑見よ!この大口径っぷり!


↑(50mmノーフラッシュ 1/45秒・F値=1.4)絞り開放ですと若干写りが甘めです。(手持ち撮影)


↑(50mmノーフラッシュ 1/20秒・F値=2.0)この辺りからキレが出てきますが、被写界深度は浅めです。
また、これで被写体が動いていると被写体ブレが発生します。(手持ち撮影)


↑(18mm-70mmキットレンズ+SB-800 1/60秒・F値=4.5)被写界深度は深く、写りもシャープです。(手持ち撮影)

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