地デジ・フルセグ対応SSDポータブルナビゲーション

三洋電機 GORILLA NV-SD650FT (Panasonic CN-GPZ600FVD)





(注:下記のレビューはあくまでも私が個人的に感じたものであり、その感じ方には個人差があることをご理解願います。
   また、本ページに書かれている作業を真似して行う場合はあくまでも自己責任でお願い致します。
   万が一、これらの作業によって何らかの事故や損害が引き起こされたとしても当方は一切関知致しません。)

<Photo :とんかつサンド> (2012年7月23日 内容更新)



(注:本機は2012年7月現在、Panasonicより販売されているSSDナビゲーション、CN-GPZ600FVDと中身は全く同じものですので
    Panasonic CN-GPZ600FVDのレビューとしてもお読み頂けます。)

【最新型のPNDを買っちまったよ】
僕はこれまで、2009年1月に購入したブロードゾーンの迷WAN BZN-600MIDというポータブルナビ(以下PND)を使い続けてきた。
僕の住む静岡で使用する限り、「知らない場所へ行く」という目的だけであれば特に大きな不満は無かった。
しかし、もともと2年前に買った時点で型落ちモデルであったこともあり、機能的に貧弱な点が多々目に付くようになった。
そこで2010年の夏あたりから新たなPNDを物色し、当時では売れ筋モデルであったサンヨーのNV-SB570DTをもう少しで買うところまで
行った矢先、6.2型モニターに地デジ(フルセグ)チューナーを搭載したNV-SD650FTが発表され、2010年10月末に発売された。
しかし、発売当初は店頭価格が7万円〜8万円という高値で推移しており、僕にはまだまだ手が出せない状況であった。
ところが2010年末から6万円を切るようになり、2011年1月末あたりからは52,000円台にまで落ち込んできたため、遂に購入を決意したと
いうわけだ。

このNV-SD650FTは2010年10月25日にサンヨーから発売されたモデルで、遅れて発売された7型モニター搭載のNV-SD760FTと共に
サンヨーのポータブルGORILLAシリーズのトップモデルである。
メモリには16GB SSDを内蔵し、12セグの地デジチューナを採用していながらミニB-CASカードの採用により本体の小型化に成功。
6.2型、480×240ドットのモニターを採用し、薄さ23?、重さ約345gで業界最薄、最軽量ということらしい。
テレビチューナーは受信状態によって12セグとワンセグが自動で切り替わる仕組みになっている。
本体に2本のロッドアンテナが備え付けられているのに加え、ウィンドウ貼り付けタイプのフィルムアンテナ2本が付属し、本体に内蔵された
2つのチューナーが互いに受信データを補完し合うことによって受信能力を向上させている。

また、これまでは各種センサーやケーブル類を直接ナビ本体に接続させる方式であったのに対し、本機ではクレードル式のスタンド側に
接続させることで、ナビ本体の着脱が簡単に素早くできるようになっている。


【付属品が豊富なのは良いのだが、、、】
持ち帰ったSD650FTの箱を開けてみると、よくもこれだけの付属品をこの箱の中に収めたな(驚!)と驚くほど多くのパーツが入っていた。
本体の他、スタンドやシガーバッテリーアダプター、パーキングセンサーケーブルらが付属されているのは当たり前だが、家の中で使うた
めのACアダプターや、ワンセグタイプのゴリラではオプションとなっていたフィルムアンテナも付属されている点は嬉しい。
しかし、本体を操作するためのリモコンは付属しておらず、別途購入をすると定価で3,150円もしてしまうのが少々残念だ。


↑化粧箱のサイズは220×160×130で、かなりコンパクト。



↑本体以外のパーツは数多く付属しているが、リモコンは別売りとなっている。
 同封されている盗難補償制度登録ハガキは、購入日から1週間以内に投函しないと無効となるので、忘れずに投函
 しておこう。



↑VICSアンテナ、本体スタンド、電源・パーキングセンサー、フィルムアンテナなど個々の設置・取り付け用マニュアルと
 ナビ本体の取扱説明書が付属する。
 本体用の取扱説明書は19mmもの厚さがあり、かなり読み応えがある。




【取り付けについて】
取り付けに関しては、吸盤式の本体スタンド(ピタゴリラ クレードルタイプ)をダッシュボードに固定し、本体とシガーバッテリーアダプターを
接続させれば、本体を最低限に動作させるのに必要な作業は完了する。

僕が今回取り付けたクルマ(ホンダライフ・パステル)のダッシュボードは、ウレタン処理も施されていないプラスチックそのままの素材で出
来ており、表面もザラザラした梨地っぽいものなのだが、取り付けシートを貼らずともしっかりと固定させることが出来た。
しかし、接着部である足元がゴム製のため、ナビ本体をセットした状態でクルマが走り出すと、振動によっては本体が若干プルプルと震え
るのが少々気になった。
(上記の揺れに関しては、クレードルスタンドの台座下面に付属のクッション材を貼り付けるのを忘れていたことが原因でした。
 セッティングとしては、本体を載せる台座部分が浮かないように、台座下面に貼り付けられたクッション材をダッシュパネル面に軽く押し付
 けるくらいの感じにセットすると、本体が揺れずにガッチリと固定されます。
 つまり、このページトップに貼られた画像は誤ったセッティング方法という事になります(苦笑))

このモデル以前のPNDゴリラではパーキングブレーキセンサーを取り付ける必要があったのだが、本機では従来のブレーキセンサーに加
えて、本体に内蔵されたモーションセンサーによる車速感応タイプ走行規制も採用されている。
これにより、パーキングブレーキセンサーの配線をしなくても本体の使用が可能となった。
ちなみにこの本体内のモーションセンサーは、かなりシビアな動きを検知することができる。
僕が身体に加速Gを感じない程度にゆ〜っくりと走り出しても、すぐに「走行中は・・・」という警告が表示され、テレビ画面が表示されなくなる。

しかし、このままでは同乗者たちも走行中にテレビを観ることができず、音声だけになってしまう。
(運転者は勿論、走行中にテレビを観てはいけない。)
そのため、それを回避する為のアダプターコードが各社から発売されているが、値段にして2,000円前後と決して安くは無い。
そこで、ゴリラユーザーの間では定番となっている2種類の回避方法があり、一つ目は2.5mm径のモノラルミニプラグを短絡させてパーキン
グ端子に挿し込む方法。
そしてもう一つは適当なサイズのネジをパーキング端子に挿し込む方法だ。

そこで、家にあった2.5mm径のモノラルイヤホンを使用して前者の方法を試してみたのだが、何故かこの方法では解除が出来なかった。
次に後者のねじ技を試してみるべく、ホームセンターへ行って適当なねじを購入してみた。
諸情報によると、M2.6×10mm(ねじ外径が2.6mmで、ねじ部長さが10mmのもの)のねじを使用すると、丁度フラットに収まるらしいのだが
僕としては抜き差しのし易さも考えて、あえてM2.6×15mmをチョイスした。
このねじをパーキング端子に挿し込むと、今度は解除に成功した。
このねじはホームセンターなどで100円くらいで売っているので、上記の解除ケーブルよりもかなり安く済ませることが出来る。
(注意!上記の作業を真似して行う場合はあくまでも自己責任でお願い致します。また万が一、上記の作業によって何らかの事故や損害
が引き起こされたとしても当方は一切関知致しません。)


↑今回使用したねじ。
 ホームセンターで100円で売っていたもの。



↑クレードルスタンドに各種端子類が接続された状態。
 ロボットの目のように飛び出した2箇所の突起は、裏側から差し込まれたテレビアンテナのカプラーだ。
 左側面には下からVICSアンテナ、電源、パーキング解除用ねじが差し込まれている。


【VICSアンテナについて】
この650FTは、渋滞情報をリアルタイムでナビゲーションに反映させるためのFM VICSにも対応している。
そのため、VICS情報を受信するための外部アンテナを取り付ける必要がある。
(渋滞情報なんか不要!と言う方は接続させなくてもナビとしては使うことが出来る。)
これは1本のアンテナ線をフロントウィンドウの外周に「コ」の字型に貼り付けるものだが、これが格好悪いと思う方は、VICS用フィルムアンテナ
を別途購入するか、カーラジオのFMアンテナを分岐させて接続させる方法もある。(後者の場合は別途に分岐ハーネスと変換ケーブルが必要。)


↑VICSアンテナをフロントウィンドウに貼り付ける場合、機能上の問題からガラス面内に貼り付ける必要があるため
 テレビ用アンテナケーブルのようにAピラーパネル内に配線を隠すことは出来ない。


【テレビ用フィルムアンテナについて】
テレビ用のフィルムアンテナの取り付けについては必須ではないが、せっかく付属されているので出来ることならば設置しておこう。
フィルムの貼り付けが一見難しそうなので躊躇してしまいそうだが、実際にやってみると特に難しくはないと思う。
何故ならば、ニンテンドーDSやソニーPSPの液晶保護フィルムを貼り付ける際、いつも失敗して気泡が入ってしまう僕ですら上手く貼り付けるこ
とができたのだから、、、(苦笑)
あえて注意したい事があるとすれば、ガラス面にフィルム類を貼り付ける場合、往々にしてガラス面を濡らした状態のまま貼り付け、後から位置
を微調整させる方法があるが、このフィルムアンテナの場合は完全に乾いた状態でないと後から剥れてしまうらしいので注意が必要。
(この件については取説にも記載あり。)

それと、貼り付ける位置には車検の関係から決められた場所があるので、貼り付けに関しては取扱説明書をしっかりと読み、適正な位置へ貼り
付ける必要がある。
また、フロントウィンドウが熱反射ガラスや断熱ガラスなどを採用している場合、受信感度が極端に低下するとのことだが、確か僕のパステルは
全面紫外線吸収ガラスを採用していたはずなのだが、、、(汗)

ちなみに本機に付属されているテレビ用フィルムアンテナは、従来のワンセグのみ対応のゴリラに採用されていた丸い接続端子のMCX規格では
なく、独自の角型カプラーを採用している。
そのため、従来のワンセグ用フィルムアンテナとは互換性が無いので、既に別製品用のフィルムアンテナを設置済みの方がそのまま流用しようと
しても接続はできないので注意が必要となる。

以上のこれら全ての配線類をスタンドに接続させようとした場合、全部で4本から5本(ブレーキセンサーを接続した場合)ものケーブル類が本体ス
タンドに向けてダッシュボード上やパネル上を這うことになる。
そのため、可能ならばパネル類を取り外してパネルの内側を配線させた方が見た目にもスッキリするだろう。
特にフィルムアンテナのケーブルに関しては異常なほどの長さがある(約5m)ので、アンテナをフロントウィンドウに貼り付け、そのまま直にケーブ
ルをダッシュボード上のクレードルスタンドに持っていこうものならば、4メートル弱もの長さが余ってしまうことになる(苦笑)
したがって、アンテナ線は足元から一旦フロントパネル内のどこかに丸めて長さを調節しておいて、適切な長さにした上でスタンドまで配線した方
が良い。
フロントウィンドウ両サイドのAピラー部分に関しては、内装パネルを引っ張るだけで外れる車種が多いので、可能ならば外してパネル内を這わせ
た方がスッキリすると思う。


↑テレビ用フィルムアンテナを貼り付けた状態。
 配線はAピラーパネルの内側を這わせている。
 ちなみに貼り付ける位置としては上端から10cm以上離し、横端側はセラミックライン(ガラス面の黒い縁)から
 2.5cm以内に貼り付けないと車検が通らないので注意。
(前者の上端から10cm以上離すのは機能上の問題で、車検適合に関しては後者の横位置のみとなります。)



↑テレビ用フィルムアンテナの接続カプラー。
 従来のワンセグモデルに採用されていた丸型のMCXではなく、独自の角型形状となっている。


【ナビゲーションとしての性能は?】
さて、全ての取り付け設置を終えて実際に使ってみると、やはりこれまで使用していたBZN-600MIDとは別世界の使用感がそこには存在していた。
最も顕著に感じられたことは、車体の動きの変化に対するレスポンスの良さ。
BZN-600MIDではジャイロセンサーが搭載されていなかったため、交差点などで車体が大きく回転した場合に、それが画面上に反映されるまでに結
構な時間が掛かっていた。
ところがこのNV-SD650FTでは車体の向きに対してリニアに反応し、画面上に反映されている。
ショッピングモールなどの屋内型駐車場でも、結構正確な方向を示すのには驚かされた。

BZN-600MIDのメモリー容量が2GBなのに対しNV-SD650FTでは16GBと圧倒的な容量アップになっているので、地図の情報量は比べ物にならない。
BZN-600MIDでは単色背景に単なる一本線で表現されていた田舎道も、本機では道路幅の違いやバスの停留所など、詳細なディテールが表現され
ている。

「目的地までクルマを誘導させる」という機能に関しては、もはやこれまでのモデルをもってしてほぼ満足できる域に達していると思われるので、この
場ではこれくらいにしておきたいと思う。


【フルセグ対応車載地デジテレビとしても満足】
このNV-SD650FTのセールスポイントでもある12セグチューナ搭載機能であるが、本機に採用されているモニターが6.2型480×240ドットということで
もしかしたら12セグ放送もワンセグ画質と大差ないのではないか?と心配している方もいるかもしれない。
しかし、実際にはワンセグよりも明らかに高画質なものだ。
ダッシュボード上に設置された本機を車内の前席から眺める場合、感覚的には37型のHDモニターに映し出された地上デジタルハイビジョン放送を、画
面から4メートルほど離れて観ているのとほぼ同じ感じだと思う。
逆に、これが本当に480×240ドットしかないのか?と思えるほど違和感が無い。

上にも書いたように、僕のライフパステルはフロントウィンドウに紫外線吸収ガラスを採用している(ハズ?)ということで、電波の受信感度に不安があっ
たのだが、実際にはかなり良い感じで電波を捉えてくれている。
決して電波状態が良いとは言えない僕の住む街でも、(市街地内でも)そこそこまで12セグを受信し続けていた。
12セグが受信出来なくなった場合には自動的にワンセグに切り替わるのだが、本来は12セグの受信用に設置されたフィルムアンテナ2枚のおかげで
ワンセグに関してはかなり強力な受信能力を発揮している。


【ミュージックプレイヤーとしても優れているのだが・・・】
このNV-SD650FTはSDカードに保存された動画や音楽なども再生できる。
僕は今までiPodをカーオーディオのAUX(外部入力端子)に接続して音楽を聴いており、はじめは本機の音楽再生機能については全く当てにしていな
かった。
ところが実際に使ってみると、その操作性はカーコンポのプレーヤーを使用するかのように何ら違和感は無く、実に使いやすい。
iPodを使う場合はその本体のコンパクトさが仇となり、操作性は最悪。
勿論、走行中に選曲やスキップなどの行為は自殺行為に近く、クルマが完全に停車している状態でなければ不可能だ。
しかし、NV-SD650FTの場合は6.2型の画面上に14mm×12mm程度の大きさの操作ボタンが表示されるので、簡単に操作することが可能だ。
ということで、僕としては車載メモリーミュージックプレイヤーとしても満足のいくものであったのだが、このNV-SD650FTには一点、大きな落とし穴が存
在する。
それは、音声出力端子からはテレビ音声以外の出力が出来ないこと。
そのため、NV-SD650FTによって再生された音楽ファイルをカーオーディオから出力させたい場合、基本的には本機に内蔵されているFMトランスミッタ
ーを使うことになるのだが、これがお世辞にも良い音とは言えない。
本体にステレオスピーカーを装備してはいるが、これはナビ音声やテレビ音声を出力させるのには十分であるものの、音楽を聴くのには適していない。
そこで僕は音楽を再生させる際に、本機のヘッドフォン端子から音声を出力させてカーコンポのAUX端子に接続させている。
これならば同じカーコンポからの出力であってもトランスミッターによる出力よりも音質的にも有利になるので、カーコンポ側に外部入力が備わっている
方にはお勧め。

尚、走行中にパーキングセンサーや本体内モーションセンサーが作動している場合、ヘッドフォン端子からの音声出力は一切ミュートされてしまう。

また、本機にはMyストッカーといって本体内メモリに音楽や動画を保存することが出来るのだが、その容量は約1.6GB程度とやや少な目なので、この機
能に関してはあまり過度な期待は禁物だと思う。(128kbps:再生時間4分の曲として約400曲分が収録可能)


【その他、気が付いたこと】
このNV-SD650FTは当たり前のごとく画面の明るさを調整することが出来るのだが、初期設定のままでは周囲の明るさに関係なく常に一定の明るさに固
定されている。
そのため、夜間の走行時などでは画面が明るすぎると感じる方もいると思う(実際、僕がそうであった)
その場合、明るさ自動調整機能をONにすることで、本体に設置された明るさセンサーによって周囲の明るさに応じて画面の明るさを調整してくれるように
なる。

クレードル方式による本体スタンドに関しては想像以上に便利で、手軽に本体を着脱することができるというだけの事なのに、実際に体験してみることで
ジワリジワリとその便利さが身に沁みてよく解る。
嬉しい誤算(?)だったのは、配線や端子類が全てナビ本体の裏側に回ることで、見た目にナビの周囲がスッキリとすること。
これによって、スタンドまでの配線経路を工夫すれば、かなりスッキリとしたレイアウトが可能になると思う。
(このページのトップにある画像は必要な全ての配線を接続させたまま撮影したもので、かなりスッキリとまとまっていると思う。)

画面サイズも、ライフパステルのダッシュに設置して使用する限りでは小さすぎず大きすぎず、ちょうどバランスの良い大きさになっている。
仮にこれが7型モニター搭載のNV-SD760FTだったとしたら、パステルには少々大き過ぎたかもしれないと感じた。

ちなみに本機にはバッテリーが内蔵されていないので、基本的に持ち歩きながら使用することはできない。
NV-SB570DTには「あるくナビ」機能があるのに、本機では使用できないのは少々残念だ。
これに関してはあくまでも想像だが、12セグチューナーがバッテリーでは利用が困難なほど大きな電力を消費してしまうといった理由があるのかもしれない。

また、2011年2月現在において、このNV-SD650FTには購入後1年間の盗難補償が付いている。
しかし、同封の葉書きに必要事項を記入して購入日から1週間以内に投函する必要があり、1週間を過ぎてしまうと補償制度が無効となってしまうので注意
してほしい。


【最後に】
ポータブルナビゲーションという製品である以上、物理的にディスクメディアが扱えないという点以外、ナビゲーションとしては十分満足できるものであること
は間違いないと思う。
更にAV機能においても大きな不満点は見当たらず、逆にこれから先のPNDは一体どのように進化していくのだろうかと興味がわいてくる。
強いて言えばモニターの解像度アップを望む声もあると思うが、実際に使ってみた限りでは本機の解像度でも十分及第点を与えることが出来るものだと思う。
むしろ実売価格5万円台でこれだけの豊富で優れた機能の搭載を実現しているのが凄い。

これまで僕が使っていたBZN-600MIDの場合は、購入した時点から感じていた幾つかの不満点に対してある程度の妥協をしながら使い続けてきた。
しかし今回のNV-SD650FTに関しては、僕が次にナビを買い換えようと思い始めるのは一体何年後になるのだろうか?と思えるほど、現時点では不満を感じ
ていない。

古くからポータブルナビゲーション市場に拘り続けてきたサンヨーのゴリラだけあって、その使い勝手の良さは折り紙つきだと思う。
BZN-600MIDから買い換える前は、一体どれだけ満足することが出来るのだろうか?と若干の不安もあったのだが、実際には十分過ぎるほどの満足感を
得ることが出来るものであった。
現時点ではまだファーストインプレッションの域を脱していないが、今後使い続けていく中で気が付いた点などを随時追記していきたい。
(記:2011年2月15日)



↑ナビ本体裏側。
 四角い端子はテレビ用フィルムアンテナ接続端子で、その下の口みたいな端子はクレードルとの接続端子となっている。



↑本体正面向かって左側。
 ヘッドフォン端子とSDカードスロットを備える。



↑本体正面向かって右側。
 ミニB-CASスロットと、ビデオ端子、オーディオ端子が見える。



↑本体正面下側に設置されたステレオスピーカー。
 ナビ音声やTV音声を出力させるには十分だが、音楽再生には適していない。


【↓2011年2月22日追加情報↓】(使い始めて1週間で気が付いたこと)
このGORILLA NV-SD650FTを使い始めてから1週間で何点か気が付いたことを書いてみる。

まず、ちょっと気になったのが、本機によってMP3の音楽ファイルを再生しながらナビの案内を実行させている場合(画面はナビのマップ表示)
途中で音声案内が始まると音楽がプッツリと一時停止してしまうこと。
これは頭の中で状況を想像するよりも、実際に体験してみると結構な不快感を感じてしまう。
特にノリの良い曲を再生している時にいきなり中断されてしまうと、実に鬱陶しいこと極まりない。
せめて音声案内中は曲の音量を一時的に絞るなどして、そのまま中断せずに流し続けてほしいと思うのだが、本機の仕様によりそれはできない。

ちなみにシステム設定上で「案内音声割込」を「しない」に設定した場合、モニターを音楽再生画面表示にしたまま音楽を聴いていると、案内音声が割り込ま
ないようになる。(別の言い方をすると、本来なら交差点などを曲がるべきポイントに差し掛かっても教えてくれない)

まあ、音声案内を使うということは、ナビに頼らなければ辿り着けないような土地を走行するのだから、重要なポイントはしっかりと聞きなさいと言う事なのだ
ろうという解釈で自分を納得させることにした(苦笑)


次に気になったのは、TV番組視聴時の画質調整機能が無いこと。
上の方では当たり前のごとく画面の明るさ調整は出来ると書いたのだが、逆に言うと明るさ調整しか出来ず、濃度やコントラスト、色合いなどの調整機能は
無いのだ。
何となくTV画面の画質調整をしてみようと説明書を読んでみたが、それらしい項目が無い。
まあ、僕にとっては現状でも大きな不満は無いのだが、現状の画質を更に調整したいと感じる人には不便かもしれない。


本機はパソコンとSDカードを使用する事で、Webサイト上にて展開されているルート検索地図サイトの「いつもNAVI」と情報を連携させることができる。
例えば複雑な目的地やルートの検索&登録などは、本機を部屋に持ち込むことで特にPCや上記サービスが無くても出来ないことはない。
それらの中で僕が便利だと思ったのがオービスの地点登録だ。

以前使用していたBZN-600MIDではメーカー出荷時から各地のオービスが登録されており、オービスのある場所に自車が接近すると警告を発していた。
ところが本機では初期状態ではオービスは登録されておらず、必要であれば自ら登録をする必要がある。
その場合、「いつもNAVI」のサイト上から登録したデータをSDカードに記録し、本機に登録させることが出来る。
登録されたポイントには、何故か説明書にも記されていないオービスアイコンが表示されるようになる。
こうすることでオービスに自車が接近した場合、一回だけ「スピードに注意して下さい」と音声案内が発せられるようになる。
(警告が発せられる距離については各々に設定されている)

しかし上記による方法の場合、Webサイトのマップ上に一括表示・登録されるオービスポイントは最高で10箇所までとなっており、あまり広い範囲を表示させ
ると、その画面中に存在するはずの全てのポイントを一度に表示させることが出来ない。
そのため、ある程度範囲を絞り込んで少しずつ位置をずらしながら登録をしていくことになるのだが、これではとても作業効率が悪い。

そこで、「オービスガイド」というWebサイト上で公開されているパナソニックナビ用の全国オービス&取り締まりポイントのデータ「.pmf」をゴリラ用の地点登録
用ファイル「.poi」に変換させて一括登録させる方法が簡単。
これに関しては、ある有志の方が作成した変換ツール「pmf2poi.exe」がとても簡単にpmfからpoiへ一発変換させることができた。
(他の方法は一旦csvなどの表計算ファイルに変換し、そこから更にもう一手間かけなくてはいけない。)

これらの詳しい方法については割愛するが、上記の文章に含まれるキーワードでググればすぐに見つかると思う。
勿論、日頃から安全運転を行っていれば、オービス設置ポイントや取り締りポイントなどは登録されていなくても全く問題は無いはずなのだが、、、(苦笑)

以上、また気が付いた点などあれば、追ってレビューをしていきたい。


【↓2011年3月21日追加情報↓】(テンキー付きジョイスティックリモコンを買ってみた)
今回は別売り品となっているテンキー付きジョイスティックリモコン(NVP-R260DT:3,150円)を買ってみた。
僕自身としては特にリモコンを必要とするシチュエーションは無いのだが、とりあえず買ってみた(苦笑)

まず最も興味のあったのは、ナビ画面を表示させたまま裏でMP3の音楽を再生させている場合、そのままの状態でリモコンの曲スキップボタンが反応するか
否かだった。
しかし、この点に関しては本体による操作時と同様に、一旦音楽再生画面に切り替えないと曲スキップはできなかった。
ナビ表示のまま曲スキップをさせたいと思うことは結構あるのだが、リモコンをもってしても出来ないのはちょっと残念。

地図の表示倍率を変更させたい場合、本体操作の場合は一旦「○○m」と表示されている部分をタッチしてから任意の倍率に変更させるので、2アクションの動
作が必要になる。
しかしリモコンを使う場合は、「詳細」「広域」というボタンを押すことで、1アクションで倍率変更の操作ができる。
ところが後者には"リモコンを手に取る"という大きな動作が含まれるので、果たしてどちらが簡単なのか?ということになるのだが、、、(苦笑)

地図を移動させる際に使うジョイスティックに関しても、今のところは画面上をタッチして操作した方が断然やりやすい様に思える。
ちなみにスイッチ類には照明機能も無いので、夜間は指探りによる操作となる。

ということで、無理な姿勢変化をせずとも指先がナビ画面に届く僕のような場合、特にリモコン使用による恩恵は殆ど無いように思える。
画面までの距離が遠い方や、なるべく画面を触りたくない方、或いは後部席に座っている同乗者がテレビのチャンネル操作や音量操作などを行いたい場合に
役立つくらいだろうか?
このリモコンに関しても引き続き長期的な観点で気が付いたことがあれば随時書き足していきたい。


↑これで定価3,150円はちょっと、、、。


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