「撮影：とんかつサンド」
何故でしょう？気がついたらＤ４０レンズキットが我が家にありました。
店頭表示価格は５万５８００円だったのですが、交渉してみた結果４万９８００円になったので、思わず
衝動買いしてしまいました。
このＤ４０は、現存するニコンデジ一眼シリーズの中で最も優れた画質を写し出すのでは？との声も多く
出ている機種です。画素数は６１０万画素なので、最近のデジ一眼の流れからすると控えめなスペックで
すが、僕がメインに使用しているＤ２Ｈ同様、Ａ４程度にプリントするのであれば全く問題はありません。
このＤ４０が他のモデルに比べて優れている点は、まず販売価格が安い。18-55ズームレンズが付属して、
実売価格４万９８００円というのは２〜３年前では考えられない事です。次に、今までニコンが苦手としてい
た高感度撮影に強い点が挙げられます。
これまでのニコン機といえばISO400〜ISO800程度までしか使えなかったのに対し、このＤ４０ではISO1600
までもが実用域となっているとの事。
では実際にはどうなのでしょうか？ちょっと↓の写真を見て下さい。
↑どうですか？これでＩＳＯ１６００です。今までのニコンの高感度とは比べ物になりません（驚）
僕はもともと最低感度設定＋スピードライト使用派なのでそれほど高感度は使用しませんが、どうしてもスピードライト
が使用できない場面などではとても心強いですね。
では、肝心の昼間の撮影ではどうでしょうか？
とりあえず絞り優先モードで絞りを任意にセットする点以外は全てカメラ任せに設定し、JPEG撮って出しの画
像をテストしてみました。
色合いとしてはもっと派手目の色になるかと思いましたが、想像していたよりは控えめ（？）でした。むしろ
フジのＳ３ｐｒｏの方が派手な色合いでしたね。これならばJPEGのままでも十分安心して使える画質だと思い
ます。
↑想像していたよりも派手すぎず、適度に見栄えの良い感じに仕上がってます。
カメラ部の出来に関しては、価格とユーザー層を考えればこれで十分だと思います。操作系もシンプルで
初心者にとっては使いやすいと思います。ただ、Ｄ２Ｈと比べるのはあまりにも酷な話ですが、僕的には
結構じれったく感じる部分もいくつかあります。まず、コンティニュアスＡＦモードにセットした場合のピント
追尾レスポンスが結構のんびりとしてます（笑）でも普通に子供が遊んでいる様子を撮影する分には
十分でしょう。（キットレンズの18-55mm F3.6-5.6G装着時）
また、各種撮影モードを切り替える際に、ボディ外部に設置された専用ボタンやレバーなどで瞬時に切り替え
が行えるＤ２系やＤ２００の操作系に対して、一旦「info」ボタンを押し、「拡大」ボタンを押して個々の切
り替えしたい場所にカーソルを移動させて選択した後、別画面に切り替わって云々、、、というＤ４０の操作
系は結構面倒くさいです。しかし、基本設定をカメラ任せで撮影をするという使い方に重点を置かれたモデル
なので、これはこれで良いのでしょう（笑）
その他ではカメラ本体が小さいので、手の大きな私にはホールド性の点でもっと扱いにくいかと思いましたが、
何故か不思議と手になじみます。
しかし、唯一気になったのが「AE-L・AF-L」ボタン。これを押そうとするとボタン左下の出っ張りが親指に当
たってしまい、うまく押せません。しっかりと押すためには親指の先端で押さないと、ボタンを押さえる指が
ついつい浮いてしまいます。もう少しボタンが突出していれば良いのですが、、、。
最後に心配だったのは、レンズ内にモーターを内蔵していないレンズではＡＦが使えないということ。そこで試し
にニッコール50mm F1.4単焦点レンズをセットしてみました。確かに動き回る子供や犬にピントを合わせるのは
困難ですが、風景やスナップ撮影には特に大きな不便は感じません。ある程度目視で合わせ、細かいピント合わ
せはファインダー左下に表示される合焦マークが出ればＯＫ。思っていたよりもスムーズに撮影ができます。
ニコンの中級機以上のユーザーにとっては物足りないとも思えるポイントがいくつか見られるＤ４０ですが、何故
かそれを帳消しにするだけの大きな魅力を持つカメラだと思います。それは冒頭にも書きましたが、コンパクト
さ、軽さ、価格、そして上級機にも負けないどころか高感度ではダントツの性能を持つ画質。これだけの魅力溢
れるデジタル一眼レフカメラがレンズセットで５万円以下で買えるなんて凄いと思います。いままではコンパク
トデジカメしか使っておらず、そろそろ一眼レフにステップアップしたいと思っている人に対し安心してお勧め
できるカメラだと思いますし、Ｄ２００やＤ２系の大きな一眼レフしか持っていない方のセカンドカメラとして
も超お勧めです。
(記：２００７年４月１４日）
＜１０ヶ月間ほど使ってみた感想＞
D40を手に入れてから１０ヶ月、様々なシーンで使ってきた。その中で何点か気がついた事があったのでご報告
させて頂きます。
まず一点目は、基本的にデジカメというものはJPEGモードでの撮影よりもRAWモードにて撮影した方が画質は良
くなるのが一般的。しかしこのD40に関しては必ずしもそうとは言い切れないみたいです。例えば高感度ノイズ
の処理に関しては、RAWデータをCaptuerNXで現像したものよりも、JPEGモードでのカメラ本体内による処理の方
が自然な感じがします。次に発色に関してもJPEGモードと同じようなイメージに近づけようとすると、NXでは
色々とパラメーターをいじらなくてはいけなかったのですが、最近になって新たにピクチャーコントロール機能
が加わったので、この点については随分と楽になりました。それでも青空の色合いなどではJPEGモードの方が
自然な色合いになるような気がする。
２点目としては、D40発売直後から指摘されている露出制御の件。撮影状況に大きく左右されますが基本的に露出
オーバー目になってしまいますね。特に分割測光モード時に画面内に少しでも暗目の部分があると、その部分に
露出が引っ張られてしまう印象です。この点に関しては中央重点測光モードを使えば幾分回避できるようですが
最も確実なのはヒストグラムをチェックすることでしょうか。
３点目は、中級機のカメラならば本体上面の液晶部に表示される各種設定が、D40では背面液晶に表示される事
が意外にも便利であること。表示は大きいし、周囲が暗くてもとても見やすい。
その他では、本体の連写性能は遅くとも運動会等の各種競技撮影において特に不便はありませんでした。
最後に、普段はニッコールVR 18-200mmレンズを付けっぱなしにしているのですが、特に不安定ということはな
く結構使いやすいです。
（追記：２００８年１月１９日）
↑ニコンの現行デジ一眼シリーズ中、最大サイズのＤ２系と最小サイズのＤ４０。
↑SB-800を装着するとこんな感じ。とってもアンバランス（笑）
↑VR 70-200mm F2.8Gレンズを装着するとこんな状態に（笑）
手持ちでズームリングを回す際には、注意しないとカメラごと回ってしまいます（爆）
↑何故か２台のD40がっ！？
（正解：銀は仕事用、黒はプライベート用です。）
【↓2010年3月17日追加情報↓】
最初にD40を入手してから約3年が経過したが、仕事用プライベート用共に今でも現役で使用している。
僕にとって、今までに最も長く使用しているデジタル一眼レフだ。
その使い勝手は一向に色褪せる様子は無く、むしろ中古価格が安くなった今、更に買い増ししたいと考えているほど。
う〜ん、マジでもう一台欲しい（爆）
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