USBマイクロスコープ ディノライト

DinoLite Pro POLARIZER




<Photo :とんかつサンド>


<手軽なサイズと価格のマイクロスコープとは?>
あなたは、平面上にある細かい部分の写真撮影や寸法測定を可能とする機器を欲しいと思ったことは無いだろうか?
(いや、普通の人は無いと思うが・・・。)
しかし、何らかの精密部品の製造・検査に携わっている人ならば少なくともあると思う。
だが、本格的なマイクロスコープはかなり高額なため、なかなか簡単に導入することはできない。
そこで色々と調べてみた結果、この「DinoLite」に白羽の矢が立った。

このDinoLiteniには様々なバリエーションがあるのだが、基本的な10倍〜200倍での撮影ができるだけのタイプから
はじまり、それの採寸機能付き、高解像度版、偏光フィルター付き、500倍(倍率固定)版、赤外線版などがある。

今回用意したものは10倍〜200倍の高解像度&偏光フィルター付きのDinoLite Pro POLARIZERというモデルになる。

実際に使ってみると、10倍〜200倍というズーム機能はあまり意味が無い。というのも、平面にDinoLiteのスコープを
密着させた場合、おおよそ55倍のあたりと195倍のあたりしかピントが合わず、それ以外ではボケてしまうからだ。
それ以外の倍率の場合、DinoLite本体を前後(上下)させてピントを合わす必要がある。


↑このズームリングは実質的にピント調整の役割の方が大きい。



↑中央にレンズ、その周囲には照明用のLEDが装備されている。



<これは値段以上の測定性能かも?>
しかし、それでも目では見えない部分もかなりはっきりと確認できるのには驚いた。例えば、見た目と指先で触っただ
けではツルツルにしか感じられない鉄板の表面なども、195倍に拡大してみると0.02mm程度の微細な鋳巣(鋳鉄特有
の気泡)がハッキリと映し出される。
また、DinoLite Proは採寸機能付きなので、その0.02mm程度の鋳巣サイズも測定することができる。

今回は簡単な例としてスケール(ものさし)を使って試してみた。
このスケールには1.0mmと0.5mmの線が彫りこまれているのだが、その間隔を測定してみると0.001mm台のレベルで
測定できており、ちょっとした画像測定機の役割も十分果たせてしまう。
ちなみに採寸機能付きのモデルは19,800円くらいから存在している。


↑写真のステンレス・スケールの赤丸部分を拡大してみた。



↑これは55倍だが、実際にはサイトに掲載する関係上、半分程度の大きさに縮小されている。



↑こちらは195倍だが、上記同様に縮小されている。



↑写真のように、かなり精密な測定を行う事ができる。


検査機器や測定機器というものは意外と高額なものが多いのだが、このDinoLiteならば約2万円という金額でそこそこ
精密な検査や測定ができるので、かなり満足度は高いと思う。ちょっとした検査用にマイクロスコープを探している方に
はお勧めできる一品だと思う。
(記:2009年5月29日)


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