エスプロ オートマチック・タンパー 58mm Convex

Espro Automatic Calibrated Espresso Tamper 58mm Convex Bottom





<Photo :とんかつサンド>            


【トルクレンチみたいなタンパーがあれば便利なのに・・・?】
エスプレッソ作りに欠かせない道具のひとつにタンパーの存在がある。
今の僕はシルビアを購入した際に入手した58mmのフラットボトム(平面底)タイプのものを使用しており、このタンパーに対して特に不満は感じて
いない。

そもそもタンピングとは、タンパーという道具によって適度な圧力を掛けてコーヒー粉をフィルターバスケットに押し固める作業だ。
この「適度な圧力」の具体的な値については日本国内において見解に諸説があるようで、下は10kgから上は20kgとなっており、自分の環境に合った
強さで調整するということになっているようだが、欧米では30ポンド(約13.6kg)を理想基準値とし、あとはグラインダーのメッシュ調整によってコントロ
ールするのが通例となっているようだ。

しかし実際には、同じ程度の圧力でタンピングすることは出来たとしても、その強さが一体何kgなのかは判断ができない。
そこで、メカニック達がボルトやナットを正確なトルクによって締め付ける際に使用するトルクレンチのように、一定の圧力に達した時点で「カチン!」
といった音が鳴るようなタンパーがあれば便利なのに、という思いで試しに検索してみたところ、やはり世界中には同じことを考える人はいるもので、
見事にそのような機能を持ったタンパーが存在していた。
それが、今回紹介するエスプロのオートマチック・タンパーだ。

このタンパーは、欧米での理想値とされている30ポンド(約13.6kg)に固定設定されており、タンピング圧が30ポンド(約13.6kg)に達すると「コクッ!」
という音と感触と共に、ハンドルが2〜3ミリほど沈み込む仕組み。

リサーチの段階では「ただそれだけじゃん?」という印象であったが、実際に使用してみると、タンピングの強さ加減に神経を集中させずとも、タンパ
ーの感触によって一定の圧に達したことが知らされるのは意外とラクで便利だ。
それと同時に、約13.6kgという強さが僕的には想像以上に軽かったことが判明した。
ということは、僕が今まで押し付けていた圧力は恐らく20kgを超えていたのではないだろうか?(苦笑)

尚、本体そのものはベースがステンレスの削り出しで、ハンドル部はネット画像ではプラスチック製のように見えるが、実際にはアルミの削り出しとな
っており、重量も457gと結構重い。
サイズは53mmと58mmがあり、ベース面もフラット(平面)タイプとコンベックス(カーブ)タイプが存在する。
ちなみに僕はコンベックスベースが苦手なのだが、本品の場合はセンターの20mm程度がフラットになっており、そこから外周までのカーブもわずかな
ので、フラットタイプとも違和感無く使用することができる。

海外からの購入であれば90ドル弱(7,000円ちょっと?)で購入できるが、日本国内では15,000円〜2万円近い価格で販売されているようだ。
確かに、あれば便利で面白いアイテムではあるが、さすがに2万円近い販売価格は少々考えものだ(苦笑)
(記:2012年7月19日)






CONVEXとはいっても、フラットタイプとも違和感の無い使用感だ。


【↓2012年10月15日追加情報】(30ポンドがちょうどエエ)
このエスプロのタンパーを入手してから約2ヶ月以上、毎日このタンパーだけを使い続けてみた。
すると、これまでのぎゅうぎゅうと押し詰めていたタンピング方法に比べ、30ポンドの強さでタンピングした方が明らかにショット(抽出)の状態が良い。
一体僕は今まで何をしてきたのだ?という気持ちだ(苦笑)

1〜2ヵ月ほど使い続ける事で身体が30ポンドという加減を覚えてしまうため、最近では普通のタンパーを使用してもショットが安定してベストな状態で
抽出できている。
このエスプロのタンパーを買う買わないは別として、もっと早く30ポンドという力加減を把握しておくべきであった(苦笑)


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