トヨタ MR2 Gリミテッド(H6年式)





さて、今回はクルマねたです。
僕は今までトヨタ車を買った事がありません。というのもトヨタ車があまり好きではないのです。
理由は、万人向けのクルマしか作らないのと、僕にとっては面白いクルマが無いからです。そもそもトヨタという会社は
基本的に利益率優先でクルマの開発をしており、あまり多くの販売が見込めないようなマニア向けのクルマ
の開発など、もっての他なのです。そんな中で唯一と言っても良いくらい、ある意味「マニア向け」なクルマがMR2です。
人は2人しか乗れないし、荷物も大きな物は積めない。買う人が限られてしまうであろう、こんなクル
マをどうしてあのトヨタが開発・販売したのだろう?世界で最も効率が良いとされている「トヨタ生産方
式」を学べば学ぶほど、MR2を発売していた事が不思議でなりません。

このSW20型MR2は、1989年から1999年までの10年間に4回のモデルチェンジを行っており
俗に1型〜5型という呼び方で区別されています。しかし、鳴り物入りで登場した1型(89年10月〜
91年末)は、そのパワーの割りに足回りとボディ剛性が貧弱で多くの評論家から酷評を受けたの
でした。タイヤサイズもボディサイズの割りに14インチという小さめのタイヤが採用されていたりして
、見た目にもアンバランスであった。そこで91年末のマイナーチェンジ時(2型)には、それまでの問題点が
解消され、更に93年10月のモデルチェンジ時(3型)にはエンジンのセッティングが見直され、レスポンスが
大幅に向上。エクステリアも変更された。また、レッドのボディカラーが、それまでは黒ずんだ赤色であった
のに対して、まるでフェラーリレッドのような鮮やかな赤色に変更(2型〜)された。以上の理由から中古市場では
圧倒的に3型以降のモデルに人気が集中しているようである。中には「1型は欠陥車だ!」という評論家も
いたが、僕自身はそんな事は無いと思う。昔、1型が発売されたばかりの頃、当時働いていた会社の
関係で、その1型のMR2を1週間ほど代車で借りる機会があった。当時嬉しかった僕は、そのまま箱根まで
走りに行ったのだが、当時のFR車では考えられないコーナリング時の安定感に、もの凄い驚きを感じたのを
今でもはっきり覚えています。その時の感動を15年以上に渡って忘れられずに、今まで引きずってきた
のですね(笑)


で、肝心の車体探しですが、GOOネットを利用して北は北海道から南は鹿児島まで検索範囲に入れて
探してみた。すると1型のレッドが9万円で見つかった(驚)。その価格に驚いた僕は、更に調べてみると
なんと、僕の家から1キロくらいのところにあるお店ではないか!(笑)。で、早速見に行ったところ、すっげ〜〜
ボロボロ!(驚)。タイヤの空気は抜けているし、プラスチック類は白色化しており、ボディの塗装は、まるで
耐水ペーパーのようにガッサガサ。思わず「え?これって、売り物なの??」って感じでした。気を取り直
してもう一度探し直す事に(笑)。GOOネットでSW型MR2を検索に掛けると、全国で約270台の車体が掛かったのだが、
クルマの性格上、殆どが事故車かセンスの無い改造が施された車体が多い。その中から僕的に条件を絞り込
んでいくと、最後に残るのは20台くらい(日本全国で)になった。その中で異様に写真写りの良い3型を発見。
それが今回僕が買った車体。ネットの画像を見る限りでは、ボディも内装もピッカピカ。それだけなら他の
お店にもちょこちょこ有ったのだが、外観はキレイでもエンジンが汚れているのが殆どなのに、こいつはエ
ンジンもキレイで、しかも安い!。そこで早速お店に連絡を取ってみたところ、コンディションには絶対の自信が有ると言う。
しかもお店のホームぺージには「日本全国自信をもって現物を見なくても安心!」がモットーだと書いてある。
電話でも「このクルマをご覧になったとして、買うのを止める理由が無いですね。」と自信満々だ(笑)
という事で僕は半信半疑のまま、埼玉県は川越まで足を運んだ。
東武東上線、川越駅に到着して、お店の方に連絡すると、すぐに迎えに来てくれた。駅からクルマで2〜3分
のところにそのお店はあった。すると目の前には新車状態のMR2が停めてあったのだが、それが正しく
今回の車両なのだという。「ええっ!?!?」僕の想像を遥かに上回るミントコンディション!(驚)
ていうか、決して大袈裟ではなく、マジで新車のままどこかに在庫されていた?って感じだ。ボディは勿論
プラスチック部にも紫外線を浴びた痕跡が見られない。11年という歳月を経た車体とは到底思えない。
中古車の良し悪しを判断する基準の一つに「修復歴」の有無がある。これは、フレームやメンバー等、走り
の安定性やボディ剛性に影響を与える部分の修理を行ったかどうかという事であるが、それらに影響が無
ければ、フェンダーやパネルの板金や交換を行っても「修復歴無し」になる。しかし、今回の車両にはそれすら
行った形跡が無い。もう、そのまま契約しましたよ(笑)
ちなみに車検が無いので、富士宮から持ってきた仮ナンバーを取り付けて、お持ち帰りしました。


↑ホイールはSSRのインテグラルA2。
フロントは17インチ7J+32に、215−40のタイヤをセット。
リアは17インチ8J+38に、235−40のタイヤをセット。
純正タイヤと比べて相当乗り心地が悪化するかと思いましたが、思ったほど悪くはないです。
コーナリングもクイックになり、交換して大正解でした。


↑エンジンは運転席の後ろに納まっています。勿論、二人乗り。
エンジンルーム内もピッカピカ!


↑殆どの車種においてダミーであるこのダクト。 SWの場合は右側がエンジンルーム内への外気導入用
で、左側がエンジン吸気用でエアクリーナーに繋がっています。


↑フロントボンネットにはスペアタイヤが納まっています。


↑こんな風に屋根が開きます。


↑トランクは意外と広いです。


↑運転席と助手席の間のセンターコンソール(?)が高いので肘置き代わ
りになり、とても楽チンです。
しかし、ホンダ・フィットに比べて全高が30センチも低く、屋根が僕の脇腹
あたりなので、乗り降りが大変です。
ミニスカートの女性が降りる時には大変な事になりそうです(笑)
後日、ステアリングをMOMOのコンペティションに交換しました。
手の大きな私には、この太めのグリップがバッチリとマッチしています。

(2005年7月9日納車当時)



【2010年9月13日追加情報】
2005年の7月から5年間、全くトラブルも無く毎日楽しいハンドリングを堪能させてくれたMR2であったが、諸事情に
より2010年の8月末をもって手放す事になってしまった。
最後の最後まで飽きの来ない素晴らしいクルマであった。


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