エスプレッソマシン ランチリオ・ニュー・シルビア Ver.3

RANCILIO NEW SILVIA Ver.3




<Photo :とんかつサンド>   (2016年4月9日 内容更新)          


【全自動エスプレッソマシンが壊れたので買い換えることにした】
2009年1月に購入したデロンギの全自動エスプレッソマシンが先月(2011年9月)に壊れてしまったため、急遽、押入れの中で眠っていたデロンギのB
AR14Nを引っ張り出して1ヶ月間ほど使用してきた。
このBAR14N、エスプレッソの抽出そのものには特に不満は無いのだが、スチームが水っぽいために、カフェラテを作る際にどうしてもスチームミルク
が薄くなってしまう。
また、スチームノズルの形状も少々気に入らない。
ということで、ここは思い切って本格的なエスプレッソマシンを購入することにした。

家庭用の本格的なエスプレッソマシンというと、ランチリオ社のシルビアとイソマック社のヴィーナスが有名だ。
しかし、よくよく調べていくとイソマック・ヴィーナスは工作的な品質管理に若干の難があるようで、穴位置がずれているのに強引に組み付けたり、内部
のパーツを固定するネジが足らなかったりといったレビューが気になった。
それに対してシルビアは品質的にも安定しているようで、特にこれと言ったトラブルは無いようだ。
また、世界的にもかなりの台数が普及していることもあり、大変多くのカスタムパーツや交換パーツが流通している点も安心できる。


【戦後最大の円高と言われている今、エスプレッソ機器は個人輸入が超お得!】
このランチリオ・シルビアであるが、日本国内での定価(?)は22万円で、実売価格も11万〜14万円となっており、結構な高額品。
しかし、最近の僕は個人輸入にハマっており、シルビアも米国内であれば699ト゛ルで販売されている。
これに国際送料がおおよそ150ドル前後(日本国内の配送料も含まれており、基本的に地域とは無関係に定額)となっており、本体+送料で850ドルと
なる。
更に調べていくうちに、米国内に本体価格が669ドル+送料149ドルで販売しているショップを発見し、日本国内への発送に対応している事と、PayPal決
済に対応していることで、このショップから購入することに決めた。
購入方法はとても簡単で、欲しい品物をカートに入れ、支払いは事前に登録してあるPayPal決済で購入は成立。
本体&送料の合計金額は818ドルだが、戦後最大の円高とも言われている為替レートのおかげもあり、日本円で64,352円となった。
(2012年10月16日現在、同店のSILVIA販売価格は669ドルから更に値下げし、629ドル+送料163.85ドルの計792.85ドルになっています。)

日本時間で2011年10月5日の22時に注文したところ、現地ではちょうど開店直後であったらしく、30分後の22時20分にショップからメールが着た。
(自動送信メールではなく、店員が実際に発送予定を知らせるためのメール)
そのメールによると、(現地の)翌朝に品物を発送するとのことであった。
そして注文から1週間後の10月14日の午前中(日本時間)に我が家に到着した。

この荷物の受け取り時に、地方消費税1,500円と、通関手数料の200円の計1,700円を郵便局員に支払って全ての支払いは完了する。
つまり、日本で買えば11万3,000円もするものが、個人輸入によって66,052円で買えた事になるのだ。


ちなみに米国内で販売されている本体そのものは日本国内で販売されているものと全く同じ仕様で、コンセント形状も基本的に日本と同じ、いわゆる
「A型」のアースピン付きのコンセントプラグになる。
日本国内販売品と米国販売品共に電源は120V仕様となるが、電熱機器なのでそのまま100Vでも使用可能ということになっている。
しかし、ヒーターの加熱能力や、それに伴うスチーム能力の低下を少しでも防ぐ為に、僕は100V→120Vのアップトランスを別途用意した。
(価格は11,000円)

実際に届けられた品物はとても丁寧に梱包されており、シルビアの梱包箱の2倍ほどの大きさのダンボール箱内に、たっぷりの緩衝材と共に収められ
ていた。

↑後ろの大きなダンボールに手前のダンボールが収められ、ニューヨークから遥々送られてきた。



↑米国仕様のコンセント形状の画像。
 日本でも、コンピューター機器などに多く使われているタイプ。


【家電量販店に並んでいるマシンとはオーラが違うね】
中身を取り出して本体を見てみると、イタリア製らしい手作り感に満ち溢れた無骨さと、無駄の無い美しさにの中に独特なオーラを感じる。
これは、僕が今まで見てきた家電量販店に並んでいるコーヒーマシン達とは一線を画すもので、まるでイタリア人女性に「ふん、、、あなたに私が使いこ
なせるとでも思って?」という、挑戦的な態度をとられているかのようだ(苦笑)
(正式な機種名がミス・シルビアなので、、、。)

このシルビアは3代目にあたるモデルとなるが、過去のモデルと比較して特に大きく機能が向上しているような変更は無い。
しかし、スチームワンド(蒸気が出るパイプ)の根元がボールジョイントになり、左右方向だけではなく、上下方向にも自由自在に可動させることができる
ようになった点は大きなポイントだろう。
事実、Ver1&Ver2モデル所有者の中にはスチームワンドをVer3モデルのものに交換するユーザーも多く、実際に交換用のスチームワンドも発売されて
いる。



↑スチームワンドの付け根はボールジョイントになっており、まるで自動車のルームミラーのように
 グリグリと自由に振り回すことができる。


 

なお、付属品は下記のとおり

*ポルタフィルター(ダブルショット)
*ダブルフィルター
*シングルフィルター
*タンパー
*ブラインド・ダイアフラム・フィルター
*メジャースプーン
*取扱説明書

以上となっており、取扱説明書には6ヶ国の言語で記載されているが、いつものごとく日本語では記載されていない。
しかし、取り扱いとしてはBAR14のような一般的なマニュアル式エスプレッソマシンと基本的に同じなので、この手のマニュアル機を使いこなしている方な
らば、特に取扱説明書を見なくても困ることは無いと思う。
僕は念のため、スキャナーとOCRソフトを使用して翻訳してみたが、やはり思った通りの一般的な内容が記されていただけであった。


付属品の中にはゴム製のブラインド・ダイアフラム・フィルターが含まれている。
これは、ポルタフィルターの中に入れて出口を塞いだ状態のまま抽出ポンプを数秒間作動させ、ポンプを停止させた際に本体下の排水トレイにお湯を逆流
させることで内部クリーニングを行なう「バックフラッシュ」という洗浄方法に使用するためのパーツだ。
しかし、従来のシルビアでは洗剤がボイラー内に逆流してしまい、最悪は故障の原因となることから洗剤を使用したバックフラッシュは実施しない方が良い
ということになっている。
ところが僕の購入したVer3ではブラインドフィルタが付属し、取扱説明書にもバックフラッシュによる本体内洗浄を定期的に実施して下さいとの記述がある。
Ver3から洗剤がボイラー内に逆流しない構造に改良されたのだろうか?



↑付属品一式。
 


↑排水トレイは、ステンレスのプレス品。
 






【シルビアのスチーム性能をフルに発揮させるための儀式とは】
さて、早速シルビアを設置し、一通りの湯通し洗浄も終えた後、いろいろと試行錯誤してみた結果をレビューしてみたい。
まず最も驚かされたのが、一般的な家庭用普及機とは比べ物にならないほど強力なスチームだ。
ところが、このシルビアのスチーム能力に関して、実際にシルビアを所有しているユーザーによるレビューの中に、ミルクをスチーミングしている途中で
パワーが落ちてしまうという悩みの意見がちらほらと見られる。
また、ネット上にアップされているシルビアによるスチーミング動画を観ても、国内外を問わず多くの方が誤った使い方をしているようだ。
その誤った使い方とは下記の方法となる。

?本体を立ち上げ後、ヒートランプが消えた状態でグループヘッドから軽く湯通しをする。

?スチームスイッチを押し(スチーム用に加熱する為、ヒートランプが点灯する)、ヒートランプが消灯するのをしばらく待つ。

?ヒートランプが消えた後、スチームノブを回してスチームノズルから余分な水を3〜5秒程度排出させる。

?一旦スチームを止め、ミルクが入ったピッチャーにノズルを挿し込んでミルクスチーミング開始。

以上が誤ったスチームの使い方となるのだが、実はこの方法、デロンギのBAR14Nの説明書にも記載されているスチーミング手順であり、多くの家庭用
マシンでもこのような記述がされていると思う。(ヒートランプの動作は逆ですが、、、。)
ところがシルビアの場合、上記の方法でスチーミングを行うと、途中で勢いが無くなるばかりではなく、とても水っぽいミルクになってしまうのだ。
その原因は、満水状態のボイラーと、スチーミング中に休止しているヒーターにある。

具体的に一体どういう事なのか?
マシンを立ち上げて湯通しをした状態のまま(あるいは前回の最後に湯通しをした状態で停止させた場合や、先にエスプレッソの抽出を行った場合など)
スチームスイッチを押した場合、ボイラー内は満水に近い状態であり、逆にスチームパワーの元となる圧縮空気が蓄えられる空きスペースはとても少な
い状態になっている。
更にヒートランプが消えた状態のままスチーミングを行うという事は、ボイラー内のお湯は加熱されずに狭い空間にあるだけの圧縮空気を排出した時点
でスタミナ切れになってしまうというわけだ。
これをパソコンで例えるならば、ソフトを正常に動かす為の空きメモリが足りず、バッファー不足となってソフトの動作が重くなってしまうのと似ている。
また、ボイラーが満水状態であるという事は、ボイラー内の水位が高い位置にあるためにスチームを吐き出す際にボイラー内のお湯も引っ張り出してし
まうので、水っぽいスチームになってしまうと言うわけだ。
そこで僕なりに色々と試してみた結果、次の手順でスチームを行うことにより、乾いたスチームが長時間持続することが判った。

?本体を立ち上げ後、ヒートランプが消えた状態でグループヘッドから軽く湯通しをする。
 (注意!ボイラー内が空に近い状態のままマシンを立ち上げる場合、メインスイッチON直後にそのまま抽出スイッチを押してボイラー内に水を送り込ま
 せる事!空状態のまま4〜5分以上ヒーターを加熱し続けると、ヒーターが焼き切れる恐れがあります。)


?スチームスイッチを押し(スチーム用に加熱する為、ヒートランプが点灯する)、ヒートランプが消灯するのを待つ。

?ヒートランプが消えた後、スチームノブを回してスチームノズルから余分な水を約1分間程度排出させる。
 (20秒が過ぎたあたりからヒートランプが点灯し始める。また、1分が経過してもブシュブシュとお湯を吐くようであれば、更に20〜30秒程度延長してみる)
 尚、スチーム排出直後は勢い良く熱湯が飛び出すので、火傷に注意しながらスチームノブを開くこと。
 また、スチームノブをロックするまで全開にしたまま長時間スチームし続けるとバルブが固着する事があるので、全開にはしない方が良い。
 (詳細は下の2011年10月23日追加情報を参照のこと)
 
?1分〜1分30秒(時間は上記条件による)が過ぎたあたりでスチームを止め、そこから1分程度待つ。
 (この間、ヒートランプが消えないように注意すること!)

?スチームを止めたまま1分が過ぎたあたりで、更に余分な水気を飛ばす為に20〜40秒程度スチームを空吹きさせて、ドライスチームになった頃を見計ら
 ってスチーム停止。(この時、ヒートランプは常に点灯したままで、消えていないことがポイント)

?そのまま引き続き(ヒートランプが点灯した状態のまま)ミルクが入ったピッチャーにノズルを挿し込んでミルクスチーミング開始。

上記の方法により、ドライでハイパワーなスチームが長時間持続するので、ミルクを薄めることなくきめ細かいスチームドミルク(フォームドミルク)を作るこ
とが可能となる。(尚、上記の時間的なタイミングに関しては、100V、120V共通です。)

尚、先にエスプレッソの抽出を行った場合は、抽出直後にグループヘッドを洗浄するために湯通しを行うため、?からの作業となる。

ちなみにシルビアのスチームノズルは一つ穴タイプであるが、特に現状の穴の大きさや数などに不満は無く、上記の手順によって今の状態でも十分に
満足のいくスチーミングが行える。



↑スチームノズルは一つ穴タイプ。
 

【シングルフィルターではドーシングアップできない?】
僕はこれまでのマシンにおいて、シングルショットの場合は10〜12グラム程度にドーシングアップして抽出をしていた。
このランチリオ・シルビアにはシングルとダブルのフィルターが付属するのだが、シングルフィルターは見た目の割りにあまり多くのコーヒーパウダーを詰
めることができなかった。
10グラムを超えるパウダーを詰めると、シャワースクリーンとパウダー表面が干渉してポルタフィルターがセットできなくなる事が判った。
まあ、無理にシングルを使わずにダブルフィルターを使えば良いだけの事ではあるのだが、、(苦笑)
(参考:シルビア純正のバスケットを使用した場合の粉量については、シングルで8g、ダブルで15gが基本的な量になります。)

シルビアの抽出力に関しては、かなりパワフルだ。
BAR14Nの場合、デロンギのグラインダー(KG364J)にて豆を挽く際に最も細かいメッシュにセットしてしまうとポンプが悲鳴を上げてエスプレッソが出てこ
ない。
しかしこのシルビアの場合、KG364Jによって最も細かく挽いたとしても、強めにタンピングを行わないと抽出が若干早目になってしまうのだ。
そこで、上半身の体重をかけるくらいのタンピングを行うことで、ハチミツが垂れ落ちるような丁度良い抽出具合になった。

ちなみにシルビア付属のフィルターは内径が59mmであるのに対し、付属のプラスチック・タンパーは外径が55mmしかない為に、タンピングの際にはタン
パー外周とフィルター内径の間に結構な隙間が生じてしまう。
そのため、付属のタンパーはあくまでもおまけと考え、外径58mmのタンパーを別途用意した方が良いだろう。
余談だが、実は僕も58mmのタンパーを(シルビア発注と同日に)米国の別のショップにオーダーしてあるのだが、「ファーストクラスメール便」という最も安
い部類の国際郵便で配送されるために未だ届いておらず、あと1週間は掛かってしまうと思う、、、(涙目)



↑抽出開始!
 


↑抽出完了!
 

【100Vと120Vの電力差について】
さて、このランチリオ・シルビアだが、冒頭にも書いたように本来は米国の電源事情に適合させた120V仕様だ。
では一体、100Vと120Vとでは実際にどのような違いが出るものなのだろうか?
ということで、実際にアップトランスを使用して比較してみた。

100V電源の場合、24℃の室温にマシンとタンク内の水を6時間以上放置し、マシン、水温共にほぼ室温程度になった状態において、メインスイッチを押
してからボイラーヒートランプが消灯するまでに掛かった時間は3分50秒。
その状態のままスチームスイッチを押し、再度点灯したヒートランプが消灯するまでに掛かった時間は2分40秒となった。

続いて115V電源の場合、100V時と同条件において、メインスイッチ・オンからヒートランプ消灯までの時間が2分55秒、そしてスチーム・オンからランプ消
灯までが1分30秒となり、立ち上げ時間、スチームスタンバイ共にどちらも実に約1分もの時間差が生じた。
ということは、メインスイッチ・ONからスチーム開始までには少なくとも2分の差が発生することになるので、これは結構大きな差かもしれない。
また、ヒーターを作動させながらのスチーミング時においても、若干120Vの方がスチームに勢いがあるように思える。
ただ、100Vのままであっても十分にハイパワーな抽出力とスチーミング力は得られるので、上に書いたような時間差が気にならないのであれば、特にア
ップトランスを導入する必要も無いのかな〜?とも思う。
しかし、今はまだ時期的にそれほど寒くも無いので、これが真冬の寒い時期で、更に差が開くのであれば導入した方が良いとなるのかもしれない。
この点については、また真冬の季節にでも試してみたい。

(後日追記:真冬の環境で比較してみた。)
ということで、お約束どおり真冬の環境(1月中旬)で比較してみた。
今回は室温10℃、水温14℃にて上記比較手順を実施した。

・100V時→起動時間:4分47秒  スチームスタンバイ:2分56秒

・115V時→起動時間:3分19秒  スチームスタンバイ:1分49秒

以上の結果となり、起動時の時間差が前回の1分から更に30秒ほど広がった。
また、ボイラーが温まってさえしてしまえば、そこからスチームスタンバイまでにかかる時間に関しては、暖かい季節と大きな違いは無いようだ。

※SILVIAを立ち上げ直後にエスプレッソの抽出を始める場合、ボイラーヒートランプが消えた直後の状態はボイラー内のお湯の温度がサーモスタットによ
って設定された温度に達しただけであり、グループヘッド周りはまだ完全に温まっていない状態なので、ここから更に5〜10分程度放置するか、グループ
ヘッドから数秒間お湯を排出させてヒーターランプが点灯した後に湯を止めてしばらく待ち、再度ランプ消えてから抽出を開始することをお勧めします。



↑120V仕様シルビアのために用意した100V→120Vの昇圧トランス(容量:1500W、価格:11,000円)
 

【最後に】
さて、今回思い切って導入したランチリオ・シルビアであるが、やはりこれまで僕が使ってきたエスプレッソマシン達とは次元が違っていた。
以前はPD-1のスチームが凄いと言っていたが、さすがにシルビアとは比べものにならない。
また、ポルタフィルターも結構な重量感があり、いかにもな雰囲気がエスプレッソを淹れる際のモチベーションを高めてくれる。

日本国内のショップから購入するとなると11万〜13万円以上もしてしまうランチリオ・シルビアであるが、戦後最大の円高と言われている今ならば、個
人輸入で米国等から購入することで、6〜7万円程度で手に入れる事が可能となる。
個人輸入は色々と難しいとされていた一昔前と違い、今はインターネット通販システムの発達により、国内でのネットショッピングとほぼ同等なレベル
にまで個人輸入は手軽になってきている。
シルビアを買いたいけれど、10万円以上もする価格がネックとなっているのであれば、個人輸入という方法も一度検討してみてはいかがだろうか?
(ちなみにショップによる2年間の保証は個人輸入においても有効で、故障した場合は新品パーツを無償で送付してくれる。)

以上、現時点ではまだファーストインプレッションの域を脱していないが、これから使い続けていく中で、気が付いた事があれば随時更新していきたい。
この次はグラインダーを交換してみたいな〜思っているのだが、今回のシルビアを購入したショップでMazzer Mini コーヒーグラインダーが619ドルで売ら
れている(日本では概ね12万円以上はする)のを見つけてしまったので、年末頃に少々ヤバイ事になるかも?
いやいや、イカンイカン、、、(苦笑)
(記:2011年10月16日)



↑デロンギのBAR14Nと並べてみた。
 

【↓2011年10月19日追加情報↓】<タンパーが届いた!>
ルイジアナ州ケナーにあるショップにオーダーした58mmタンパーが今日届いた。
ステンレス・ベース&ローズウッド・ハンドル製の58mmタイプ。
やはり、使いやすさに関してはシルビア付属品のタンパーとは月とスッポン(苦笑)
シルビアのフィルターにもバッチリとフィットしている。
削り出しのステンレスベースとウッドハンドルの組み合わせによるタンパーならば、日本のショップから購入すれば1万円は下らないだろう。
しかし、なんとこいつは送料込みで50ドル(約3,850円)。
造りもしっかりしているし、ハンドルのグリップも良い感じ。
これは実に良い買い物であった(喜)
それにしてもエスプレッソ用品は海外の方が断然安いね。



↑商品のタンパーと共に、セラーからのお礼の手紙が同梱されていた。
 手紙には手書きのニコちゃんマークが、、、(笑)
 


↑シルビア付属のタンパーの場合、画像のように大きな隙間が生じてしまう。
  


↑58mmタンパーはジャストサイズ。
 

【↓2011年10月23日追加情報↓】<シルビアにトラブル発生!!>
シルビアを使い始めて1週間後の今日、突如シルビアにトラブルが発生した。
今朝、朝食後にカフェラテを淹れようとスチームの準備をしていたのだが、上にも書いた1分間の水抜き作業時にそのトラブルは起きた。

水抜き作業から1分が経過し、スチームを止めるためにスチームノブ(ハンドル)を時計方向へ回そうとするが、ガッチリと固着してしまい、回らなくなっ
てしまった。

このスチームノブそのものはプラスチック製のため、無理に回しても根元の部分が破損してしまう事を恐れ、まずは電源を落とした。
スチームノブはスチームワンドバルブユニットのシャフトに差し込まれているだけなので、軽く引っ張れば簡単に取り外すことができる。
その状態のまま、開閉バルブのシャフトをペンチで掴んで回そうとしてみるが、ポジション的にうまく力が入らない事もあり、このままでは回らなかった。
そこで、スチームワンドバルブユニットを本体から取り外した状態で力を入れてみたところ、「パキッ!」という音と共に固着から解放された。
そしてスチームワンドバルブユニットを元の状態に組み付けて正常な状態で動作することを確認し、何とか事無きを得た。

この現象は僕だけの個体差によるものかもしれないが、ノブを開放する際にロックするまで全開にしてしまうとバルブが固着しやすくなるようだ。
(確かに、今までも何度かそれっぽい気配はあった。)
実際、スチームを全開にするとは言ってもボリューム回転範囲(僕のはロック・トゥ・ロックが3回転)の半分くらいから上は変わらないので、実際には
1回転半も回せば、それ以上回す必要はなさそうだ。
それにしても一時はどうなる事かと肝を冷やしたが、何とか復旧できて安心した(苦笑)

参考までにスチームワンドバルブユニットの取り外し方について解説しておきたい。(作業は自己責任です。)



A)天板を取り外す。
 まず、水タンクを天板から引き抜いて取り外し、天板を固定している4つのビスを外す。
 これだけで天板を外すことができる。

B)スチームノブを外す
 ノブは単純に差し込まれているだけなので、「?」を軽く引っ張ることで簡単に外すことができる。

C)スチームバルブ・コネクションチューブ・ナットを外す。
 画像中「?」のナットを緩めて外すことで、銅製のパイプがスチームワンドユニット(?)から外れる。
 ちなみにこのナット幅は18mmなのだが、僕はモンキーレンチで代用した。

D)スチームワンドユニット固定ナットを外す
 画像中「?」のナットを緩めることでスチームワンドバルブユニットが上から抜き取れるようになる。
 こちらのナット幅は17mmとなっている。

以上の作業でスチームワンドバルブユニットを取り外すことができる。


↑取り外されたスチームワンドバルブユニット


尚、組み付けの際は、スチームノブとスチームワンドバルブユニットが一直線上(同軸上)になるように高さを調節して固定させること。(画像中「?-?」)
スチームワンドバルブユニットは、U字に切り込みの入ったブラケットにナットで挟み込んで固定させるため、高さ方向に決まった位置は無い。
この固定位置が極端に低かったり逆に高かったりすると、スチームノブとの接続部が「くの字」に折れ曲がってしまい、ノブの回り方が硬くなってしまうの
で注意して欲しい。

それにしてもこのシルビアは構造がシンプルなので、トラブルが発生した際の対応も意外と簡単であると感じた。


【↓2011年10月31日追加情報↓】 (結局MAZZERを買ってしマッツァー・・・)


結局我慢できずにMAZZER MINIを買ってしまった(苦笑)
詳細は→こちら。


【↓2012年2月5日追加情報↓】(毎日のメンテについて)
毎回の抽出作業を終えた直後にはグループヘッド内のシャワースクリーン周りを100円ショップで購入した適当なブラシで湯通ししながら軽く洗浄している。
ミルクスチーミングを行った場合は、スチーミング終了直後に塗れた布巾でノズル周りに付着したミルクを拭き取り、真ん中の給湯ボタンをオンにしてスチー
ムノブを開いてノズルから5秒間程度お湯を出してノズル内部を洗浄している。
そして本体の塗れた部分をタオルで拭き取る。
基本的に毎回行っているメンテはこれだけ。

ただし、ゴムパッキン面は狭くて奥まった位置のため、普通のブラシでは上手にクリーニングすることが出来ない。
そこで僕の場合は専用のグループヘッド・クリーニングブラシを海外のショップから個人輸入して購入をした。

もしくはブラシを使うのが面倒な場合は、ポルタフィルターを湯通ししながら軽く洗浄し、その後にバックフラッシュ用のメクラシートをポルタフィルターに落と
し込み、その状態でグループヘッドにセットするかしないかの中途半端な状態で湯通ししながらカチャカチャとポルタフィルターを動かす。
こうすることで、フィルター内から溢れ出ようとするお湯がシャワープレートやパッキン周りをきれいに洗浄してくれるのだ。
ついでにそのまま簡単に(洗剤を使用せずに)バックフラッシュをしたりもする。


↑上が100円ショップで購入したブラシで、下はグループヘッドクリーニング専用のブラシ。
 専用ブラシはゴムパッキン周りの深くて狭い場所を洗浄する際に便利だ。


【↓2012年3月4日追加情報↓】(追加オーダーしたダブルフィルターバスケットが調子良い)
実は、1月の中旬頃にシルビア用のポルタフィルターとダブルフィルターバスケットを1セット追加購入していた。
追加購入をした理由は、4杯分のエスプレッソを効率良く続けて抽出するために、途中に「フィルターバスケット洗浄→粉詰め」という作業を省略したかった
からだ。

ポルタフィルターはシルビアV3用純正品をオーダーしたのだが、ダブルフィルターバスケットについてはE61用14グラム汎用品をオーダーした。
ところが届いたダブルフィルターを見ると、明らかに後から購入したものの方がカップが深く、フィルター底面の針穴径も微妙に大きい。
粉の量も14グラムどころではなく、17グラムを詰めてもまだ余裕がある。(シルビア付属品は16グラムくらいが限界)

また、抽出状態は明らかに追加購入品の方が調子良い。
いとも簡単に、とろりとした濃厚なエスプレッソが気持ち良く出てくるのだ。
まあ、これは単純に後者のフィルターがたまたま僕の抽出条件に合っていただけのことかもしれないが、、、(苦笑)


↑ポルタフィルターはシルビアV3用純正品を追加購入した。



↑右が後から購入した汎用ダブルフィルターバスケット。
 微妙にフィルター穴径が大きい。



↑右が後から購入した汎用ダブルフィルターバスケット。
 明らかに底が深いのが判る。


【↓2012年4月29日追加情報↓】(強力な武器を追加した)
このたび、シルビアに加えて新たに強力な武器を導入した。
詳細は→こちら


【↓2012年5月4日追加情報↓】(消費電力と電気代について)
リアルタイムに消費電力と電気料金が算出されるワットモニターを購入したので、シルビアを使用した場合の消費電力と電気代について調べてみた。
接続は、(100V)コンセント→ワットモニター→昇圧トランス→シルビアの順。
尚、電気代の計算は「21円/1kWh」にて設定。

マシンと給水タンク内の水、共に室温程度(22℃)からメインスイッチをONにして、ヒーターを作動させる。
この時の消費電力は760W。
やがてヒーターが消えてスタンバイ状態になると、消費電力は2.4Wにまで低下する。(この時点での積算電気代は0.8円。)

そしてそのままスチームスイッチを入れて追い炊き開始。(またしても消費電力は760Wに上昇。)
その後、ヒーターランプが消灯してスチームスタンバイOKとなる。(この時点での積算電気代は1.47円。)

一旦スチームを排出し、抽出ポンプを作動させてグループヘッドから湯通しを30秒間行う。
(ヒーター+ポンプにて780Wに上昇する。積算電気代は1.50円)

そしてこのまま1時間スタンバイ放置させておく。
この間、消費電力は2.4Wを維持し、たまにヒーターが作動(760W)して温度を保持し続ける。

やがて1時間が経過した時点での積算電気代は2.52円。
つまり、1時間のスタンバイに要した電気代は「2.52円−1.50円=1.02円」となった。

以上から、マシン起動からエスプレッソを1ショット&1スチーミングして、そのまま1時間スタンバイさせておくのに必要な電気代はおおよそ3円以下となる
ことが判明した。
ちなみに1時間のスタンバイ放置が無い場合はおおよそ2円以下となる。
ということで、僕が想像していたよりも意外と安いことにちょっと驚いた。

(注意:算出された電気料金はあくまでも目安であり、実際の金額とは異なります。)



↑今回入手したワットモニター。


【SILVIAちゃん、さようなら・・・】(2012年5月15日追記)
Andreja Premiumでは立上げに30〜40分という時間を要するため、時間の無い時にはシルビアが必要であると考えてAndrejaと併用するつもりでいた。
ところが、実際には30〜40分という時間は思っていた以上にあっという間で、この2週間という期間においては消費電力の検証時以外、一度もシルビアを
使用することが無かった。
ということで、僕のRANCILIO SILVIAは、新たなご主人様の元へと旅立っていったのであった(汗)。

ここで誤解しないで頂きたいのだが、僕はシルビアに不満があってセミコマーシャル機に手を出した訳ではない。
単純に、セミコマーシャル機の世界を体験してみたかったという興味本位から購入を決意したのだ。

では、実際に作られるエスプレッソやカフェラテそのものにおいて、シルビアと大きな差があるのか?というと、普通に使う限りではそれほどの大きな差はない。
むしろ、完成したエスプレッソおよびカフェラテそのものに関して、シルビアはかなり完成されたマシンであることが再認識できた。
しかし、Andreja Premiumではグループヘッドに温度計を設置する事で微妙な湯温調節が可能になり、これによる味のバリエーションに変化を付ける事ができる点ではAndrejaに軍配が上がる。

また、スチーミングと抽出作業を同時に行う事が出来る点は、セミコマーシャル機の大きなアドバンテージである。
しかし、完成したエスプレッソおよびカフェラテそのものに関して、シルビアはかなり完成されたマシンであることが再認識できたという点については、この場でハッキリとお伝えさせて頂きたい。


(2013年3月2日追記)
この度、新たにリーサル・ウェポンを導入した。
詳細は→こちら。


【↓2015年5月21日追加情報↓】(シルビアがV3からV4へバージョンアップしていた!?)
いつのまにか、シルビアがV3からV4へと仕様変更していた事が判った。 詳細は→こちら。


【↓2015年8月15日追加情報↓】(シルビアV4の中古品情報)←(2015/9/13 完売しました。)
2015年6月にシルビアV4を新品購入された方がいらっしゃるのですが、早速セミコマの世界へ行かれるとの事で
シルビアV4をお譲りしたいと言う方がいます。
興味がある方は当方へメールして頂ければ、その方のメルアドをお教えいたします。
(但し、売買に関する交渉は、その方との直接交渉となり、この場合、転売のやり取りに当方は関知しませんが、
メンテに関する相談について転売された後でも当方がお答えいたします。)

(2015年9月13日追記:上記のシルビアについては本日、売り主様より完売した旨が報告されました。)


【↓2016年4月9日追加情報↓】(今度はさらに、シルビアがVer4から更にVer5になっていた!!!】)
2016年春、今度はシルビアがV4からV5へとモデルチェンジした。 詳細は→こちら。


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